出版社内容情報
既刊「芸術随想おいてけぼり」に続くエッセイ集の第2弾。白洲正子、小林秀雄が絶賛したエッセイを豊富なカラー作品ともども集成
内容説明
“美”を問い、“人”を考える名文。著書未収録エッセイ集成。
目次
池田亀太郎の肖像画
馬越さんの思い出
おいらん丸鉄砲洲発航
柳瀬正夢ノート
しゃれのめす
四方田草炎さんのことで私が言いたいこと
北越に埋もれた鬼才・佐藤哲三
遺作展で感じたこと
吉岡憲〔ほか〕
著者等紹介
洲之内徹[スノウチトオル]
大正2年(1913年)松山市生まれ。東京美術学校(現・東京芸大)建築科在学中にプロレタリア美術家同盟に加入するなどして退学通告を受け、中退。松山へ戻って以降も左翼運動を続け、検挙される。釈放後は、同人誌「記録」の活動や「青年美術家集団」の結成に加わる。昭和13年(1938年)から同21年春まで、中国で主に軍の諜報活動を行なう。帰国後は古本屋を開いたり、小説の執筆、ラジオドラマの脚本などを手掛ける。その間、横光利一賞に2回、芥川賞に3回ノミネートされる。昭和34年、作家田村泰次郎が始めた現代画廊に入社。同36年、田村の廃業にともない、現代画廊の経営者となる。昭和62年永眠
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ホークス
36
2005年刊。『気まぐれ美術館』以外の洲之内氏のエッセイ集。カラー図版多数。画家の出自や生き様、時代の説明に止まらない。宿命は避けられず、その中で自らも選び取っている。何かの欠落が描く動機であったりもする。混沌から生まれた作品には、要素の足し算を超えた飛躍がある。このあり様を著者は言葉にする。理解の難しい話もあるけど発見も多い。「感動がなければ写実はない。写実と写生は違う」「オリジナリティのあるものはいつも新しく、パターンで描いたものはその瞬間に既に陳腐」。最も印象に残った絵は佐藤清三郎の『屋台』。2021/04/15
-
- 和書
- 晴れわたる空




