内容説明
古代から平成の大改革までを通覧した日本法制史の定番。ビジュアルに図版類も多数掲載。最新の研究成果を取り入れた新装版。
目次
第1部 前近代法(律令法;鎌倉・室町期の法;戦国法;幕藩法)
第2部 近代法(近代法の形成―~1990年;近代法の再編―1900~1950年;現代法の展開―1950年~)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kayak-gohan
16
1993(平成5)年版の全面改訂版。前版刊行後に発表された新しい研究成果がふんだんに取り入れられている。例えば戦国法における〈喧嘩両成敗〉の目的は①理非判断の独占、②暴力行為の禁止であり、戦国大名が家臣団を統制するための最も有効な法理とする考え方など。全体を通して記述内容もさらに実証的になっており、一つの制度や事象に対していくつかの説を併記している。また、前版まで縦書きだった段組みを横書きにして、読みやすくするための工夫もなされている。望むらくは、各章ごとに年表があれば流れがつかめて良かったと思う。2019/06/23
Ohe Hiroyuki
2
古代からはじまり、現代の法制史まで概説されている。▼中世までは、ほとんど法制というよりは、体制史に近い形となっており、少々マニアックな国史のような体裁になっている▼明治というと大日本帝國憲法のイメージであるが、大日本帝國憲法が発布されたのは明治22年であり、それまでに大審院や内閣はおろか、地方の議会なども作られており、大日本帝國憲法までに色々と国家の基本的体制が整っているという事実は、大変に興味深い。▼アカデミズムの中の本であり、その文体もアカデミズムらしいものになっている。参考書としては有用である。2022/04/25
tnk
1
法学部の講義の教科書として。 法学部生ではないが、様々な条件下(時代)における規範概念・問題解決の歴史として楽しく勉強できた。2017/07/31
クルトゲーデル
0
日本法制史の本としては新しく、バランスも取れている。法律用語で説明されているので、法学クラスタには読みやすい。2018/09/22