出版社内容情報
カナダ在住の著者が30年以上にわたり集めたイヌイットアートのコレクションの中から
「壁かけ」と名付けられたアップリケ作品を収めた書籍『イヌイットの壁かけ』(暮しの手帖社、2000)の増補改訂版。
1950年代、南方から持ち込まれた病気やカナダ政府の定住化政策によって、イヌイットの生活は大きく様変わりしました。
本書掲載の「壁かけ」は、そんなイヌイットの人々が民族の誇りや、
厳しい自然環境のなかで培われた生活文化を後世に伝えていくために作りはじめた新しい伝統であり、
イヌイットの女性たちが狩りに出かける家族のために手作りする防寒着の裁縫技術を応用して作られたものです。
また、素朴でいきいきとした表現を生み出すカラフルな刺繍やアップリケは、
先進国向けに作られるダッフルコートなどのハギレや糸を活用したもので、
近代化の厳しい現実を受けとめながら、新しい時代にむけて進むイヌイットの人々の思いが一針一針に込められています。
本書では旧版に未収録だった最初期の壁かけやクリスマスの壁かけを追加収録するほか、イヌイットの人形作品も紹介します。
内容説明
旧版(『イヌイットの壁かけ』暮しの手帖社、2000年)の内容に加え「壁かけ」と「人形」のコレクションを新たに収録した待望の愛蔵版。
目次
最初期の壁かけ
夏の生活 冬の生活
ツンドラの夏
ぼくのパーカはいつ出来るの
パーカの内着
二十四の顔
犬ぞりをけたてて行く狩りの旅
力の精たち
ボール遊び
三つの犬ぞりが行く〔ほか〕
著者等紹介
岩崎昌子[イワサキマサコ]
1938年生まれ、イヌイットアート収集家。1970年、カナダへの移住をきっかけにイヌイットアートに出会い、以後作品収集を続ける。北極地方にも2度旅をし、2000年からは日本各地で収集品の展覧会を開催。壁かけや人形などのコレクションの一部は現在、北海道立北方民族博物館(網走)に収蔵されている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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