原色 木材加工面がわかる樹種事典

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  • サイズ A5判/ページ数 254p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784416614266
  • NDC分類 657.033
  • Cコード C2052

出版社内容情報

235種の主に日本で見られる木材の加工曲面を紹介した樹種事典。樹種ごとに、硬さや色、匂いなどの特徴などをわかりやすく解説。

235種の木材を写真と共に紹介する、木材樹種事典の決定版。
木材見本写真は、木工家・河村寿昌が木工ロクロで挽いて作った小箱を使用。樹種ごとに特徴などをわかりやすく解説。

1)木材見本の写真は加工曲面
小箱の曲面に現れた木肌や杢が鮮明に見える写真を掲載(従来の樹種事典では、平板の写真が掲載)。加工前の木地を含めて1樹種につき4カットを基本とする。
2)樹種ごとに、硬さなどを体験に基づきながら紹介
硬さ(1~10までランク付け)、加工のしやすさ、木目、色、匂いなどの特徴を樹種ごとにわかりやすく説明。250種以上の木材をロクロ加工してきた木工家・河村寿昌の体験に基づきながら、木材業者や研究者などの感想や研究成果を加味して記述した。木材の使い手(木工関係者、インテリア関係者、木材業者など)にとって、有益な情報が満載。例えば、「逆目を感じず加工しやすい。ロクロ加工では、繊維の影響を受けずサラサラと挽ける。油分なくペーパーが効き、仕上げ後に粗が目立たない」など。
3)特に色と匂いは、具体的なイメージが湧く表現で
色と匂いについては、できるだけイメージしやすい表現を心掛けた。例えば、「エスプレッソコーヒーのような黒」、「しっとりしたバナナのような黄色」、「杏仁豆腐やサクランボのような匂い」など。
4)正しい木材名、最新の学名と科名を掲載
木材業界や既刊の事典では、木材名が植物学上の呼称と市場通称名などが入り混じって使われ、混乱していることがある。本書では、できるだけ整理して、学名と共に正しく記載することに努めた。木の学名や科名は、DNA解析による最新のAPG体系に基づいて掲載。
5)木材の入手可能場所を掲載
ほとんど流通していない木材や希少な木材などについて、入手可能な木材業者を掲載。
6)掲載樹種は約230
国産材約115、外国産材約115の合計230数種を掲載。世界で最も重くて硬い木と思われるデザートアイアンウッドやモンゾから最も軽い木であるバルサまで、特徴のある木や有用材を多数紹介。国産材では、沖縄産材やあまり知られていない木も積極的に掲載。
7)小箱の作品集としての楽しみ
事典としてだけではなく、色や木目の異なる約230種の小箱の作品集としても楽しめる。

・はじめに
・国産材(五十音順に掲載。アオダモ、アカエゾマツからリョウブ、リンゴまで約110種)
・外国産材(五十音順に掲載。アオコクタン、アガチスからレッドハート、ラワンまで約110種)
・その他の木材(ゲッケイジュ、ビーフウッドなど10数種)
・コラム(「“食べられる実のなる木”の特徴」、「木材流通名と植物学での呼称」など)
・木材業者リスト
・総索引
・あとがき

【著者紹介】
河村寿昌:1968年、愛知県生まれ。挽き物の木工家。石川県挽物轆轤技術研修所で、轆轤(ろくろ)技術や漆について学んだ後に独立。修業時代から木材の収集を始め、現在、250種余りの木材を所有。それらの材を用いて小箱や器などを製作し、ギャラリーや百貨店などで個展やグループ展を行っている。

内容説明

色、匂い、硬さ、木目、加工時の感触などを、作り手や木材関係者の経験を踏まえながら、わかりやすく解説。235種の木材の加工曲面が比較できる樹種事典。

目次

国産材
外国産材
樹種名索引
学名索引
木材業者リスト

著者等紹介

河村寿昌[カワムラトシマサ]
1968年、愛知県生まれ。挽き物の木工家。石川県挽物轆轤技術研修所で、轆轤(ろくろ)技術や漆について学んだ後に独立。修業時代から木材の収集を始め、現在、約250種の木材を所有。それらの材を用いて小箱や器などを製作し、ギャラリーや百貨店などで個展やグループ展を行っている。高岡クラフトコンペ、朝日現代クラフト展、日本クラフト展などに入選

西川栄明[ニシカワタカアキ]
1955年、神戸市生まれ。編集者、ライター、椅子研究者。森林から木工芸や木育に至るまで、木に関することを主なテーマにして編集や執筆活動を行っている

小泉章夫[コイズミアキオ]
1955年、京都市生まれ。北海道大学農学部森林科学科(木材工学研究室)准教授。研究分野は、木質科学、森林科学。研究課題は、有用樹種の材質、樹木の耐風性評価など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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アナクマ

31
これは労作、見飽きることがない木材図鑑。国内外235種の樹木を轆轤挽きして作った小箱(この時点ですでに素晴らしすぎる)の美しい写真に、木工家や木材関係者の生きた言葉、研究者の正確な情報を添えて仕上げた逸品。◉ナンテン材側面の「ミカンネットのような網目」とか、ザクロ材の「ライムグリーン」なんて見たことがない。◉性格の違う、多種多様な樹種に対峙して扱いきる作家/職人は貴重な人類遺産。その技と経験知を知れば「雑木」は「ざつ」に扱っていいものではないことに気づかされる。雑なのはこちらの解析眼だ。→増補版あり2020/09/18

to boy

27
235種類の樹木の色合い、木目、硬さ、加工しやすさなどを記載。特徴ある木目の綺麗な写真がすばらしい。樹木の多様性をあらためて見直しました。手元に置いて時々眺めておきたい一冊。2018/07/11

Yuji Hamano

3
国産材と外国産材とたっぷり写真付きで解説されており、木材と一口でいっても、こんなに種類があり特徴が違うのか驚いた、入手先までリストされていてスゴい。2015/08/02

インテリ金ちゃん

2
木にも個性がいっぱい。寿司ネタ同様、流通名と実態は違うの!?2014/12/06

国見

1
木材を木工旋盤やろくろで加工した断面、木工家による挽いたときの手応えなどが学名や通称とともに紹介されている。樹種も北海道から沖縄、海外産、神代(数百~千年土中に埋もれていた木)まで200以上と、十分な情報量。作家の専門的な言い回し、マニアックな樹も多くあり、素人向きではないと思われる専門的な一冊。2015/05/21

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