出版社内容情報
介護をする人のための「からだの使い方」をやさしくレクチャー。力をぬいて動けば疲労や痛みが蓄積せず、介護される人も快適になる。
この本は、介護にかかわるすべての方のための本です。
ご家族の介護をされている方、これからされる方、介護の専門職に従事されている方まで、日々の介護に燃え尽きたり、体を痛めたりしないために、介護生活の中で起こるさまざまな場面での「からだの使い方」を語りかけるようにやさしくレクチャーしていきます。
介助をするとき、力で相手を動かそうとすると、無意識に「もの」を扱うような動かし方になってしまいがちです。すると介護される人にも思わず抵抗する力がはたらき、からだを固めてしまいます。介助者はますます力が必要になり、腰、肩、首などを痛める原因になるのです。こうした疲労や痛みの蓄積が、介護する人の心も苦しめていくことになります。
介護する人、される人、おたがいが無理なく、気持よく動くためにはどうすればいいのか…まずは自分自身のからだと向き合い、力をぬいて、ラクに、ていねいに動かすポイントを見つけていくことで、自分を大切にし、相手を思いやるからだの使い方を探っていきます。介護する人は「献身的」「自分より相手」という心に偏りがちですが、この本では「自分のことを大切にしながら介護する」ことに重点を置いたものです。
また、からだの使い方をイメージしやすいように、骨格の解剖や動きのポイントをイラストでわかりやすく表現しています。
介護する人のセルフケア/筋肉の力だけでやらないこと/関節のはたらきを見直す/首の解剖/首を固めない/背骨の解剖/背骨の前を意識する/体の側面の意識/見まわす・振り返る動き/気持よく下を向く/骨盤の解剖/日常の動きを見直す/かがむ・しゃがむ・座るをラクにする/股関節の解剖/モンキー/機能的な立ち方/からだの中から腕が生えている/ひじ・ひじから先の意識/背中から腕を使う/猫背にならない/転ぶ練習をする/一緒に歩く/相手を持ち上げる動き/寝ている人の介護の動き/手を触れてサポートする/共有・同意して一緒に動く/からだ全体で重さを支える/頭がリードして体がついてくる/手足の長さをイメージする/ひざを曲げる動きをサポートする/認知症の人を介護する/麻痺のある人を介護する/パーキンソン病の人を介護する/アレクサンダー・テクニークとは
【著者紹介】
アレクサンダー・テクニークlittlesounds湘南・鵠沼スタジオ、文京・千石スタジオ代表。1988年よりアレクサンダー・テクニックを学び始める。95年より京都アレクサンダー・テクニック教師養成スクール(KAPPA)に入学。4年間1600時間のトレーニングを経て99年に卒業。 ATI(Alexander Technique International) 公認。その後米国Alexander Technique Center of Cambridge他で継続的に学ぶ。1999年より東京で指導をスタートし、 音楽家、ダンサー、俳優、アスリート、あるいはカウンセラー、セラピスト、看護師、理学療法士、整体師、また会社員、学生、主婦など、現在まで1500人程を指導。介護職につく方への介助指導にも定評がある。
内容説明
介護する人・される人、お互いラクになる「体の使い方」の手引き書。「アレクサンダー・テクニーク」という「自分自身の使い方」を知るためのワークを紹介。
目次
1章 自分のからだの使い方(介護する人のセルフケア;話を聞くこと、話すこと、決断すること;今までと同じように動けなくなったとき;首を楽に、頭と脊椎の関係性 ほか)
2章 介護する人・される人、お互いラクになる介護(人は死ぬまで変化し続け、学習し続ける;手をふれて介助する;動くことを介助する;立ち上がる ほか)
著者等紹介
石井ゆりこ[イシイユリコ]
アレクサンダー・テクニークlittlesounds代表。ATI公認アレクサンダー・テクニーク教師。日本初の教師養成コースKAPPA卒業。米国ボストンの学校ATCCでも継続して学ぶ。1999年以来、首都圏では一番長く教えている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。