出版社内容情報
「日本語のロマンティックの源泉『万葉集』の、新しい形の入門書&選歌集。
こういうの待ってました!」―たられば氏推薦!
私たちが普段よく口にする言葉には、古典を題材にしたものが多くあります。
たとえば「むなしい」。
万葉集ではこんな歌に登場します。
世の中は 空しきものと 知る時し
いよよますます 悲しかりけり
(大伴旅人 雑歌 夏 巻第五 793)
【訳】
この世は空しいものだとはじめて思い知ったとき、いよいよますます悲しく思われるよ。
【解説】
「世の中は空しい」というのは、仏教の思想に基づいたものですが、妻を亡くし、不幸なことが重なり、さらに大事な人(弟ではないかといわれています)が亡くなったとの知らせを受けた大伴旅人にとっては、生きることがつらく悲しく感じられたようです。「心も崩れんばかりに悲しみ」涙を流したと添えられています。
言葉の意味や典拠を知ると、古代の日本人、そして日本文化とつながることができます。
「ちはやぶる」「なでしこ」「わたつみ」「言霊」「誰そ彼(たそかれ)」・・・知っていたら教養にじみ出る言葉から、
「さくら」「富士」「夢」「恋」など、普段よく口にする言葉の奥深い意味まで。
本書は、歌人でもある著者が、現代の人が「いいね!」と感じるトピックを選び出し、100個の穴埋めクイズにして紹介します。
小学校高学年から読めるルビを振っていますので、親子で楽しみながら、豊かな万葉集の世界を旅しましょう。
■目次
第1部 名歌で穴埋めナゾトキ
第2部 季節の歌で穴埋めナゾトキ
第3部 想いの歌で穴埋めナゾトキ
第4部 生き物の歌で穴埋めナゾトキ
第5部 旅・地名の歌で穴埋めナゾトキ
第6部 食べ物の歌で穴埋めナゾトキ
教えてホトトギスさん!
『万葉集』ってなあに?
『和歌』ってなあに?
和歌に使われることば
万葉集の主要人物1
万葉集の主要人物2
「梅花の歌三十二首 并せて序」
柿本人麻呂周辺の人物相関図
大伴旅人周辺の人物相関図
参考文献
****************
内容説明
春が来たときのうれしさ、美味しいものを食べたときに思うこと、好きな人に会いたい気持ち…。奈良時代にできたといわれる『万葉集』にはいまの令和時代の私たちが読んでも「この気持ち、わかる!」という歌が満載です。文明がどんなに発達しても変わらない「人の思い」があふれています。日本語のロマンティックの源泉『万葉集』の、新しいかたちの入門書&選歌集。
目次
第1部 名歌で穴埋めナゾトキ
第2部 季節の歌で穴埋めナゾトキ
第3部 想いの歌で穴埋めナゾトキ
第4部 生き物の歌で穴埋めナゾトキ
第5部 旅・地名の歌で穴埋めナゾトキ
第6部 食べ物の歌で穴埋めナゾトキ
著者等紹介
天野慶[アマノケイ]
1979年東京都三鷹市生まれ。短歌結社「短歌人」会同人。かるた「はじめての百人一首」(幻冬舎)の考案、NHKラジオ第1「ケータイ短歌」「ラジオ深夜便」出演、ワークショップや出前授業、新聞・雑誌・アプリでの連載のほか、『ちはやふる』(末次由紀/講談社)の93・95首目に短歌を提供するなど、幅広い場で短歌の魅力を伝えている。絵本『ママが10にん!?』(絵・はまのゆか/ほるぷ出版)で第10回ようちえん絵本大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。