出版社内容情報
生態や分布など未知なことが多いきのこの不思議について紹介します。
きのこは世界最大の生物である…といわれて、信じることができますか?
きのこは菌糸という状態で地下に張り巡らされているため、その大きさは大きいもので数kmともいわれています。地上に出ている姿もまたユニークで、きのこはいつの時代も人気がありますが、その生態、進化、分布についてはまだまだ解明されていないことがたくさんあります。
著者は、世界中のきのこ研究者と協力しあって、地球上のきのこにはどんな種類があり、分布はどうなっているのかなどを調べています。
これまでの形や生態、種類の紹介といったきのこの本とはひと味違う、研究者ならではのグローバルな視点できのこを語ります。
きのこのDNA、バーコードの話や放射能ときのこの関係など最先端の情報も盛りだくさんです。
●きのこの秘密は地下にある…本体は菌糸で地下にある・世界最大の生物・未知種も多数・きのこの一生
●きのこの不思議なかたちの秘密…何のためのかたち?・胞子を飛ばす戦略・トリュフの進化・意外に簡単に変化するきのこの形・きのこの擬態・きのこの色・光るきのこ
●きのこはどこから生えてくる?…世界の前大陸で生えるきのこ・どんな環境にも生える・他の生物と一緒に生えるきのこ・放射能ときのこ
●意外に複雑なきのこの名前の付け方…名前のつけ方のルールブックがある・動物と同じ名前でもよい・名前は変わる?・学名と和名
●きのこがバーコードでわかる…名前が多すぎて覚えられなくても大丈夫・生物のバーコード・DNAのバーコード・DNAバーコードから何がわかるか
●太古のきのこの秘密…化石に残りにくい?・いつから地球にあったか・菌糸の化石・胞子の化石
【著者紹介】
国立科学博物館植物研究部 菌類・藻類研究グループ。菌類、特に担子菌類(きのこの仲間)の分類・系統・生物地理学を研究。
目次
第1章 きのこの秘密は地下にある
第2章 きのこの不思議な形の秘密
第3章 太古のきのこの秘密
第4章 きのこはどこから生えてくる?
第5章 意外に複雑なきのこの名前の付け方
第6章 人間のくらしときのこ
第7章 環境ときのこ
第8章 きのこ博士の研究
第9章 博物館できのこ研究
第10章 きのこを研究しよう
著者等紹介
保坂健太郎[ホサカケンタロウ]
国立科学博物館植物研究部菌類・藻類研究グループ研究員。1976年横浜市生まれ。多様な生物を研究したくて沖縄の琉球大学理学部生物学科に行くが、3年間はボート部の活動に明け暮れる。卒業研究で沖縄のキノコを調査して以来、本格的に菌類の魅力にとりつかれる。アメリカのオレゴン州立大学で博士号取得後、シカゴのフィールド博物館でポスドクをし、キノコの進化の研究を続ける。2008年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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