出版社内容情報
鳥類への進化の系譜に絞った恐竜研究ノンフィクション。最新の研究でわかった進化の謎を豊富な図版とわかりやすい解説で解き明かす。
恐竜学の最新知見満載
鳥になっていく進化の道筋が明らかに
新しい発見が相次いでいる恐竜研究。なかでも鳥類への進化については、「食性」「脳」「羽毛」をキーワードに、研究が進んでいます。本書も、この3つを手がかりに、恐竜がどうやって鳥になっていったかを、研究者の思考回路を交えながらわかりやすく解説。CTスキャンでわかった脳の変化、胃石からわかるエサの変化、羽の痕跡からの推理など、研究者たちが、化石や骨を目の前に、どのように謎を解き明かしているのか、その研究手法も面白く紹介しています。
解説するのは、恐竜学で今最も人気のある気鋭の研究者、北海道大学総合博物館の小林快次先生。最前線で活躍する小林先生ならではの、恐竜研究エピソードも必見です! 写真やリアルイラストレーションを多用し、見て楽しいページも多く、また、難しい漢字にはルビをふっているので、恐竜好きな小学校高学年の児童でも読みこなせます。
プロローグ 鳥の恐竜起源説
1章 食べ物の変化
・「恐竜」って何者?/「歯」は口ほどにものを言う/・最初の恐竜は肉食だった?/・「獣脚類」という恐竜たち/・肉食? 実は植物食/・胃の中の石が果たした役割/・いろいろな恐竜がもつ、いろいろな胃石/・胃石がないと……太る?/・完璧な標本。……なのに胃石がない
2章 子育ての変化
・“子育て”をする動物たち/・恐竜の卵の化石/・集団営巣地が意味するもの(マイアサウラ)/・「泥棒」ではなく「抱卵」(オヴィラプトル)/・恐竜の子育ては雄がする?(トロオドン)/・卵の形の変化が意味することは(トロオドン)
3章 翼の変化
・続々発見される恐竜の羽毛/・わからなくなった羽毛の役割/・羽毛と羽根、そして翼/・翼の起源として考えられる4つの仮説/・ここでも鍵を握るオルニトミムス/・翼の役割は求愛のためだった/・飛翔のはじまりとみられる3つの仮説
4章 鳥の誕生
・空を飛ぶ、ほかの動物たち/・そもそも「鳥」ってなんだ?/・最初の鳥、「始祖鳥」の特徴/・肩の変化。指の変化/・ティラノサウルス類以降、植物食になるものが増えた?/・ちょっと注意。進化は必ずしも年代順では語れない/・鳥は“強者の進化”か“弱者の進化”か/・鳥が大量絶滅を生き抜いた理由とは?
エピローグ これからの恐竜・鳥研究
コラム・「古生物学」と「考古学」のちがい/・学名のつけ方/・研究者はどうやって、恐竜化石をみつけているのか?/・「植物食」と「草食」のちがい/・始祖鳥は黒色だった!?/・恐竜研究者になるには/・日本の恐竜時代の地層
【著者紹介】
小林 快次(監修):1971年生まれ。北海道大学総合博物館准教授。日本だけでなく、北米でも有名な恐竜学博士。オルニトミムスの世界的権威。世界中をフィールドワークしながら第一線で研究を続けている。NHKの恐竜番組でもおなじみ。著者、監修本も多数。
内容説明
本書では最先端の恐竜研究において行われている細分化された議論や、一見関連性の無いような研究を集め、恐竜がいかに鳥類へと進化していったのか、恐竜が陸上を捨てて空へと生活圏を広げるまでの過程をわかりやすく説明している。
目次
第1章 食べ物の変化(恐竜って何者?;「歯」は口ほどにものを言う ほか)
第2章 子育ての変化(子育てをする動物たち;恐竜の卵の化石 ほか)
第3章 翼の変化(続々と発見される羽毛恐竜;わからなくなった羽毛の役割 ほか)
第4章 鳥の誕生(「飛翔の始まり」の三つの仮説;空を飛ぶ、他の動物たち ほか)
著者等紹介
小林快次[コバヤシヨシツグ]
1971年福井県生まれ、ワイオミング大学地質学地球物理学科卒業。サザンメソジスト大学地球科学科で博士号取得。現在、北海道大学総合博物館准教授。大阪大学総合学術博物館招聘准教授。獣脚類のオルニトミムス類を中心に、恐竜類の分類や生理・生態の研究をしている。主なフィールドは、モンゴル、アラスカ、中国、カナダ、アメリカ
土屋健[ツチヤケン]
オフィスジオパレオント代表・サイエンスライター。金沢大学大学院自然科学研究科で修士(理学)を取得。その後、科学雑誌の記者・編集者を経て現職。地球科学全般、とくに地質学・古生物学の啓蒙普及を中心に活動している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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