内容説明
「甲斐の虎」武田信玄に付き従い、数々の奇策・良策を献上し、武田軍団を勝利に導いてきた軍師、山本勘助。活躍とはうらはらに、その存在すら疑われる戦国時代きっての天才の生涯とは。謎に満ちた勘助の人生を克明なタッチで多数のゆかりの史蹟写真とともに力強く描写する。
著者等紹介
土橋治重[ドバシジジュウ]
1909年山梨県生まれ。サンフランシスコ・リテラリィカレッジ中退。朝日新聞社客員。日本文芸家協会会員。日本ペンクラブ会員。1993年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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紫
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「物語と史蹟をたずねて」シリーズの山本勘助編。伝記読み物調に描かれる山本勘助の事跡の合間に関連の史跡の紹介が差し挿まれるといった構成であります。といっても、昭和四十四年に史料が発見されるまでは実在すら疑われていた人物ですから、武田家に仕官するまでの前半生はまるきり創作。堺の町で傭兵をやったり、高野山で武芸修行したりで時代小説のノリですが、後半は『甲陽軍鑑』からは逸脱しないので穏やかな内容です。山本勘助の本分はあくまで城取り(築城)で、軍略などの軍師的役割は二番芸だったとの解釈はなるほどと納得。星3つ。2019/01/04




