内容説明
己の出自を知り16歳で鞍馬寺を遁走し、奥州藤原氏の庇護を受けた謎の少年時代。22歳の青年に成長し、兄頼朝の平氏追討に参加し歴史の表舞台に登場。木曽義仲追討、一ノ谷、屋島、壇の浦の戦いで連戦連勝。「希代のいくさ上手」の名声を得るが、同時に兄頼朝の最も恐れる武将となってしまう…。数々の栄光と謎に満ちた「合戦の天才」の真実に迫る。
目次
第1章 義経と源平合戦―一ノ谷・屋島・壇ノ浦の戦略と戦術
第2章 牛若丸時代―幼き義経と常盤御前の日々
第3章 頼朝との対面と決裂―運命を分けた兄弟の愛憎劇
第4章 弁慶と静御前―義経をささえた男と女の物語
第5章 平泉と奥州藤原氏―義経に夢を賭けた北の雄
第6章 義経の最期―「合戦の天才」の壮絶な死
第7章 義経北行伝説―海を渡る英雄の「その後」
著者等紹介
楠木誠一郎[クスノキセイイチロウ]
1960年福岡県生まれ。日本大学法学部卒業。出版社で歴史雑誌の編集に携わる。現在、作家。歴史推理小説、歴史ノンフィクションなど幅広い執筆活動を続けている。『名探偵夏目漱石の事件簿』(広済堂出版)で第8回日本文芸家クラブ大賞受賞
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感想・レビュー
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猿山リム
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岩手旅行で平泉へ向かう電車内で読了。 知らずに買ったが、ちょっと前に読んだ義経物の児童文学と同じ著者だった。 義経の時代を描いた歴史的資料数冊を検討し、誇張しているであろう要素を排除し、コレが真相だろうという辺りを解決とするタイプの謎解き。 一つの謎は見開き2頁で解かれる。 そのペース故、ある程度義経の物語を頭に入れて読んだ方が分かりやすい。 義経小説を読むために予習で読むのではなく、小説読了後に補則で読むべきか。 大抵の小説もその作者が推測する流れが描かれているわけで、小説だけでも・・・。2022/02/28