内容説明
祖父母、または祖父母の役割を果たしている人たちは、家族やコミュニティを支えたり、それに影響を与えたりしながら今日の社会において重要な役割を果たしている。彼らは、家族の生活に多大な貢献を果たしているが、その貢献の目的と方向という点から、彼らの特別な役割が引き出される。その特別な役割の中には家族史の作成や見直しをすること、異世代間における重要な関係を維持させること、家族のコミュニケーションを開始すること、社会変化についての説明をすること、そしてコミュニティへの参加などが含まれている。25年以上実際に家族療法家として実体験してきた臨床社会学者が、世代間に見られる家族の変化という、現実に役立つ実例を挙げながら現代の祖父母に贈る、祖父母としての役割と技術と展望を示したのが本書である。
目次
第1部 出発点(祖父母になるということ;祖父母の「特別な役割」;聞くこと ほか)
第2部 「特別な役割」を担う(バランスのとれている家族;伝統的な家族;対立する家族 ほか)
第3部 「特別な役割」を完遂する(世代から世代へ;遺産をのこす;社会へ還元する)
著者等紹介
ホール,C.マーガレット[ホール,C.マーガレット][Hall,C.Margaret]
ジョージタウン大学社会学教授。学部長であり、同時に女性学学科長でもある。25年以上にわたり、3世代家族を研究しており、その研究結果および臨床データから、能力開発理論を確立した
吉井弘[ヨシイヒロム]
1939年生、東京都出身。1973年東洋大学大学院社会学研究科修了。現在、千葉商科大学教授。千葉県生涯大学校講師。日本老年社会科学会会員。日本家族社会学会会員。資格は健康生きがいづくりアドバイザー
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