出版社内容情報
スクールカウンセラーや養護教諭が、今日から活かせるアートセラピーの楽しいアイディアを、豊富なイラストや写真とともに多数紹介「教室に居づらい」「保健室なら登校できる」「なんとなく相談室にいたい」子どもは多いが、カウンセラーや養護教諭に言葉で相談できる子は限られる。彼らへの対応に悩んだら「ものづくり」を行ってはどうだろうか? 著者は「創作のプロセス自体にセラピー的な要素が含まれる」と主張。作品の分析や解釈にとらわれず、子どもと一緒に創作そのものを楽しむアート・アズ・セラピーを提案する。ものづくりの具体例も満載、教育現場で今日から活かせる楽しいアイディアに満ちている。
序 文
はじめに
序 章 アートセラピーとアート・アズ・セラピー,そして「ものづくり」
1.アートセラピーと芸術療法
2.アート・アズ・セラピーとは?
3.「ものづくり」について
4.「アート」のもつ力
第?部 ものづくりのもたらすもの――安心してものづくりの場を提供するために
第1章 居場所づくり
1.話さなくてもいられる場所
2.遊ぶことの重要性
3.遊ぶことと現実
4.なぜ「ものづくり」が心をはぐくむのでしょうか?
5.安心して「ものづくり」を始めるために
6.見ること,聴くこと,話すこと
7.ものづくりで生み出された作品について――作品を大事にするということ
第2章 素材について
1.素材は「モノ」でしょうか?――「素材」と「媒介」
2.「心」と「もの」の関係
3.素材という「もの」の声を聴く――「ものがたり」が生まれるとき
第3章 ものづくりのプロセス
1.ものづくりの3つのプロセス
2.ものづくりのプロセスは作り手自身の在り方を映す
第4章 身体感覚へのアプローチ
1.素材に触れる
2.日本における触覚の文化
3.「美」はからだで感じるもの
第5章 日常性と非日常性について
1.日常性と非日常性――ゆきてかえりし物語
2.日常の中にあるものづくり――日常にある非日常性
3.身体の感受性を育てること
4.美的な感性と身体性
5.個性的であるということ
第?部 相談室・保健室でできるものづくりメニュー
第6章 簡単な素材や日常の動作でできるものづくり
1.ティッシュ・アート――誰でもできるものづくり
2.トランスパレント・ペーパー ――透き通る折り紙
3.ローズウィンドウ・ペーパー ――切り紙細工
第7章 絵画の苦手意識を少なくするものづくり
1.スクイッグル・ストーリー ――見つけ遊びとものがたり
2.コラージュ――日本ではとても広まっている技法
3.デコパージュ――コラージュの要素をもつ技法
第8章 素材の質感を楽しむものづくり
1.粘土――立体的なものづくり?
2.木――立体的なものづくり?
3.羊毛・布――優しい風合いと手触り
第9章 グループでの創作やワークショップのプログラム例
1.グループ絵画(スクイッグルから)――自己理解・他者理解
2.ワークショップ・大学の授業プログラムの例
3.さまざまな素材や技法――自由に選ぶこと,創ること
おわりに――心からの感謝をこめて
文 献
栗本 美百合[クリモト サユリ]
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