内容説明
本書は、独立学派の精神分析家クリストファー・ボラスによる、無意識を聴く技法書である。著者は、自らに質問を発し、それに対する答えを求めるという形で無意識が活動することを、実際の臨床素材を用いて示している。フロイトが見出した自由連想法は、まさにこうした質問を発する衝動に基づいたものであると、著者は主張する。本書は、精神分析に関心がある人はもとより、無意識に興味を持っているすべての臨床家に有用である。
目次
第1章 終わりのないこの世界
第2章 特別で固有なつながり
第3章 思考の工場で織り成すこと
第4章 耳を傾けること
第5章 真意を掴む
第6章 無意識を記譜する
第7章 アーリーン
第8章 キャロライン
第9章 アニー
第10章 無意識の作業
第11章 終わりのない質問
著者等紹介
館直彦[タチナオヒコ]
1953年東京都に生まれる。1981年大阪大学医学部卒業。専攻は精神医学・精神分析学。現在、天理大学大学院臨床人間学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。