著者等紹介
サンダーランド,マーゴット[サンダーランド,マーゴット][Sunderland,Margot]
児童治療カウンセラー、スーパーバイザー、トレーナー、心理療法家。英国心理治療カウンセラー協会(UKAPC:UKEAPCの前身)で児童・青少年部門の委員長を、またIATE(統合児童心理療法および芸術心理療法の修士課程を有す高等教育大学として認可のある、治療や教育のための芸術学校)の学校長を務める。現在は、ロンドンの子どものメンタルヘルスセンター(CCMH)代表。困っている子どもを助けるプロジェクト“Helping where it Hurts”を提唱したことでも知られる
アームストロング,ニッキー[アームストロング,ニッキー][Armstrong,Nicky]
スレード美術大学修士号取得。バーミンガム大学時代は舞台美術などを専攻。現在、ロンドンのハムステッド装飾美術学校にてトロンプ・ルイユ(だまし絵)などを教える。壁画に絵画、イラストレーションとその作品の幅は広く、国内外で数多くの仕事を手がける
森さち子[モリサチコ]
慶應義塾大学総合政策学部准教授、同大学医学部精神・神経科学教室兼担准教授、放送大学客員准教授。臨床心理士。日本精神分析学会認定心理療法士・スーパーバイザー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Hideto-S@仮想書店 月舟書房
90
いじめられっ子の女の子ルビーは、ごみ箱のそばで一人で遊んでいます。そこが自分にふさわしい場所だと信じているからです。ほめてくれる大人がいても、言葉の意味が理解できません。どうしていいか困って「私はうすのろばかのくるくるおさげよ」と言い放ちます。でも彼女は、一人の大人との出会いで変わり始めます。大切なメッセージは繰り返し伝え続ける。難しいけど必要なこと。マーゴット・サンダーランドさんは、子どものメンタルヘルスセンターの代表を務める児童治療カウンセラー。子どもの心理臨床絵本シリーズの一冊。2011年9月初版。2015/12/04
めしいらず
47
多くの人はきっと自分に自信がないものだろう。だから自分を大きく見せたくて誰かを貶めたりしてしまう。そんな風に皆から意地悪く接せられ続けた少女はクラスの輪から一人離れて人目を避けるように隠れてしまう。自分を卑しくて惨めに感じている。寄せられた優しさすら素直に受け取れないほどに傷ついている。そんな彼女のことを解って知って丸ごとを受け止めてくれる人がいてくれた。その人と話すと何故だろう「むねになにかあたたかいものがこみあげて」くる。曇りなく人を見つめるのも、それをわだかまりなく受け止めるのも意外と難事なのだ。2020/01/22
Maiラピ
23
まわりから責められ、自分で自分がごみくずみたいに思ってしまった女の子の話。大人の手が必要な時ってありますよね。この状況がどうして起こったか、今がどういう状況でこれからどんなふうにしたらいいのか、導いてくれる人が一人でもいることが大切。2011/12/18
ヒラP@ehon.gohon
1
「自分はごみくずかな?」と疑問を持ったルビーちゃん。 次第に「自分はごみくずだ!」と決めつけるようになってしまいました。 自己否定という病です。 いじめられている自分が本当の自分に思えてくると、なんだか自分が自分をいじめ始めます。 ドットおばさんが、根気よくルビーちゃんの良いところを教えてくれました。 「自分はごみくずなんかじゃない!」 少し観念的な話ですが、子どもに対して「自分はごみくずだ」なんてことを言わせない仕組みが書かれています。 子どもにも心があるのだということを忘れてはいけないと感じます。 2012/02/23