内容説明
こころの研究者はからだを扱わず、からだの研究者はこころを扱わず、既成の学問は両者の関係をないがしろにしてきた。これまでの豊富な心理臨床研究体験の集大成として、こころとからだの相互性についてオリジナルに解説する。
目次
第1章 緊張と緊張感(漸進弛緩法;居座り緊張;居座り緊張を弛める;緊張感イメージ)
第2章 こころとからだ(見ようとして‐見ると‐見える;こころとからだ―一元一体現象ということ;脳性マヒの子の腕が動くようになった;脳の病変があるのになぜ動くようになるのか;こころとからだを動かす主体活動;動作のプロセス)
第3章 からだが重たい・だるい・おっくう―緊張を弛める(動作法の受け容れまで;躯幹部の弛め;初回面接を終えて―第一日目に必要なこと;その後のこと;補足・参考)
第4章 肩周りへの対応(頚の傾斜;肩凝り;肩周り;四十肩・五十肩)
第5章 ボディー・ダイナミックス(ボディー・ダイナミックス;躯幹系の問題:腰痛;腰周り)
第6章 四肢への対応(原始反射運動と動作;手腕系;脚足系)
第7章 動作援助における体験の変化(体験治療論と動作援助;援助関係の変化;動作体験の変化;伴う体験の変化、自己体験の変化;生活体験の変化;治療体験・援助体験)
第8章 身体性(身体性の問題;体験の形成・発達;動作の不調、体験の不安定;不調・不安定な動作と体験への対応;援助者の心得)