出版社内容情報
クライエントが童話を作る過程であぶり出される心の葛藤を査定し、人格の統合を目指す、表現療法の新たな可能性を追究した意欲作。
目次
第1章 童話療法の意義と背景の視点(心理療法としての童話療法;童話療法の背景となる視点)
第2章 童話療法の手引き(童話療法の実際;童話作成の手順とキーポイント;童話療法における留意点と援助のあり方;童話作成の前後におけるクライエントの心理)
第3章 童話の基本的見立て(全体的な印象による見立て;「物語」表現の見立て;「描画」表現の見立て;統合性の見立て―「物語」「描画」の表現の統合;童話の発展的見立て(発表課題)―「課題」という枠組み)
第4章 童話事例の見立てと心理考察(親元から離れてひとり暮らしをしている成績優秀な女子大生の童話(事例1)
母子面接における母親の童話(事例2)―男の子が理解しにくいという母親の童話事例
青年期に精神的に病んでいたが中年後期社会復帰している人の童話(事例3))
著者等紹介
蘭香代子[アララギカヨコ]
1979年福島県生まれ。九州大学大学院教育学研究科博士課程満期退学。現在、駒沢女子大学・大学院教授、西九州大学大学院健康福祉学研究科教授(兼任)、博士(心理学)、臨床心理士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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おかか
3
まさにこんな本というか、こんな心理療法を探してた。大学の時に書いた児童文学の作品も、心理学的に見たらいろいろと出てきそうだなぁ。課題の童話を書いたら、どんな童話になるのか、ちょっと興味がある。2009/05/18
na030ko
0
すごくエネルギッシュで新しい表現療法だと感じた。効果とか適用範囲については更なる研究が求められるけど、個人的には今後すごく気になる療法。
そふぃあ
0
リスカなどの自傷行為、心身症、社会生活が営めている程度の神経性、子育て不安に童話療法が効果あり。2009/03/31