内容説明
人間の記憶は、容量、柔軟性、スピードのどれをとっても、最新のコンピュータをしのぐ優れた性能をもっている。しかし一方で、ダイヤルを回しているうちに９桁の電話番号を忘れてしまうような弱点もある。一口に記憶といっても、そのはたらきは実に複雑・多様である。記憶とは、いったいどういうものであろうか。本書は、最近の認知心理学の研究成果をもとに、この驚くべきシステムのしくみとはたらきをわかりやすく解説する。美しいカラー図版をふんだんに使い、あなたを記憶の世界へといざなう魅力的なガイドブックである。
目次
第１章 記憶とはなにか
第２章 記憶に情報を送り込む：学習
第３章 体制化と想起
第４章 忘却：情報の喪失
第５章 忘却の情緒的要因
第６章 知識の貯蔵：意味記憶
第７章 検索：貯蔵庫の錠をあける
第８章 目撃者の証言
第９章 記憶喪失
第１０章 短期記憶
第１１章 作動記憶
第１２章 記憶の改善法
