内容説明
医療現場を研究フィールドとした心理学の世界。「医療安全」と「健康・死・ケアといった概念理解」に関する認知心理学的研究の醍醐味。これからの医療のあり方を考えるために―。
目次
第1部 医療の安全を支えるデザインの力―ユーザの認知的過程に基づく検討(安全を支える「デザイン」―医療安全と認知心理学のこれまで、これから;認知工学から考える加齢と在宅医療機器の使いやすさの関係―在宅医療の実体験からの事例報告;医療事故を防ぐ対策の足し算と引き算;これからの医療と情報―患者と医療者を結ぶために)
第2部 医療と社会―認知心理学から考える「社会からの受容」(健康リテラシーとは何か―健康・医療情報を読み解く力;死を考える教育;「自分らしさ」を支える緩和ケア)
著者等紹介
原田悦子[ハラダエツコ]
1986年筑波大学大学院心理学研究科博士課程修了。現在、筑波大学人間系教授、教育学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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アキ
77
2014年の日本心理学会が開催した公開シンポジウム「医療現場における心理学」の内容を書籍化したもの。人の心のメカニズムを明らかにするのが認知心理学というらしい。いくつかの研究が紹介されているが、医療事故を防ぐ方法のひとつとして、高度な機器を扱う際に「人にエラーをさせないデザイン」にしていくという発想や、そのために人がどのように医療機器を認知しているのかという研究が紹介されている。患者が在宅医療機器を使いやすくする研究や、「死」という概念を考える教育など、人の心の及ぶものすべてが研究対象になるは面白い。2021/09/03
Go Extreme
1
医療の安全を支えるデザインの力─ユーザの認知的過程に基づく検討: 安全を支える「デザイン」─医療安全と認知心理学のこれまで、これから 認知工学から考える加齢と在宅医療機器の使いやすさの関係─在宅医療の実体験からの事例報告 医療事故を防ぐ対策の足し算と引き算 これからの医療と情報─患者と医療者を結ぶために 医療と社会─認知心理学から考える「社会からの受容」 健康リテラシーとは何か─健康・医療情報を読み解く力 死を考える教育 「自分らしさ」を支える緩和ケア2021/10/07