出版社内容情報
複線径路・等時性モデルを使用して、従来なかった時間の観念を心理学にもたらす。人間の多様性や複雑生を扱うための新しい方法論。
目次
第1章 TEMの発祥とT・E・Mの意味
第2章 HSSの発祥とTEMとの融合
第3章 TEM動乱期(2006‐2007)
第4章 概念の豊富化と等至点からの前向型研究
第5章 方法論に関する問いかけ
第6章 TEMがもたらす未来
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
plum
3
TEM図は人生ゲームに取りあげられる重要な「生活」の一部について,必須通過点,等至点,分岐点などをおさえながら理解する枠組のことである。個々の点は,ストレス過程における stake point と思えるが,これらに文化的・制度的な影響が及ぶ。異文化の構造を読み取るでなく,生き方の癖を映画から読み解くのでもない。そのカンバスは茫洋と過去や未来へ広がる様子だ。映画「6歳のボクが,大人になるまで。」のラスト,主人公は(瞬間を逃すなという言葉に対して),時間は過程だから今は時間に含まれると語る。再読必須かと。2016/04/12
kuma-kichi
0
ううむ。難解。ちょっとなめてた。2024/07/07
masappi
0
TEM三部作の一冊目。内容は、TEMの基礎について、質的分析法としての15年の発展など、TEMを理論的側面から、しっかりと理解したい人向け。特に、5章など後半は難解な印象ですが、文字を追うだけでもして、TEMの「難解さ(奥深さ)」の雰囲気を味わっておくと、実際の分析の際に、「雑な分析」を防いでくれると思います。ある程度、TEMについて理解したら、再読して、やっと理解できるような印象です。卒論や修論などで、とりあえず、TEMで分析してみたいという人は、2冊目(~人生の経路)から読むことをお勧めします。2020/09/02