出版社内容情報
あふれる情報に溺れそうな毎日から、自分だけの<思考の軸>をもった“攻める読み方”へーー。そのカギは、「要約力」が握っています。本、ネットニュース、新聞記事……。なんとなく読み、漫然と考えるだけでは絶対に手にできない核心のつかみ方とは? これまでの「情報とのかかわり方」を見つめ直し、新たな地平へといざなう待望の書。きっとあなたも、もっと読みたくなる、書きたくなる、思いを伝えたくなる!
内容説明
あふれる情報に溺れそうな毎日から、自分だけの“思考の軸”を持った“攻める読み方”へ―思考力と発信力をつける「読み方」「まとめ方」「伝え方」。
目次
第1部 核心をつかむ力(その文章から何を読み取るのか;話の展開を整理する;「要約力」が世の中を生き抜く力になる;どう読み、どうまとめるか…「要約力」の鍛え方)
第2部 核心を他人に伝える力(伝える相手がいると“読み”が深まる;自分の“思考の軸”で他者と関わるために)
著者等紹介
小池陽慈[コイケヨウジ]
1975年生まれ。早稲田大学教育学部国語国文科卒業。早稲田大学大学院教育学研究科国語教育専攻修士課程中退。2022年より、放送大学大学院修士課程。現在、河合塾・河合塾マナビス現代文講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ロクシェ
22
評価【○】本書における要約とは、筆者の〈主張〉を軸として、その〈理由・根拠〉を示しながらコンパクトにまとめること。文章術の本で必ず触れるPREP法は文章を「書くとき」の鉄板だが、これを文章を「読むとき」にも意識することで要約になる、私はそう受け取った。私がビジネス書を読むときは、25分読書+5分休憩の「ポモドーロ・タイマー」を活用している。この25分のうち、大体3~5分はスマホにメモを取っている。本と向き合う時間の割に読める冊数が少ないと気にしていたが、本書でメモを肯定され、今のスタイルを貫こうと思えた。2023/08/06
ぼけみあん@ARIA6人娘さんが好き
16
大人向けと言うことで期待して読んだ。要約に関しては著者のものとしては最初に読んだ『無敵の現代文記述攻略メソッド』の方がよかった。出る前から少し期待しすぎたのかもしれない。要約法に関して最近幾つか本を読んでいるのだけど、その中ではよい本だと思う。要約に興味があるのならどちらかをよめばよいと思う。2023/08/23
ひよピパパ
12
まるで講義を受けているかのような感覚で読むことができる、一般向け現代文要約トレーニング本。良く言えば文章構造をきめ細かく説明してくれ、丁寧だともいえるが、悪く言えば、ただただ同じことが述べられていてやや退屈な内容ともいえる。要約の題材として、新書、特に岩波ジュニア新書を挙げているのには共感した。「チャリタブル・リーディング」(相手の主張の不十分なところを補ったり、良いところをさらに磨き上げる読み方)の提言は参考になる。社会生活を営む上でも大切だ。2024/08/02
ユーユーテイン
9
要約の方法がわかればありがたい、と思い読んだ。要約をするためには、まず正確に読むことが必要だ。「一文ずつの文のつながり」を判断してメモを取りながら読み進める方法を、本書では丁寧に解説している。このメモの取り方の実況中継が参考になった。メモを見ながら、主張と理由を中心にして要約をまとめていく。その後、要約に補足したり、主張や理由をより精緻化したりして自分の意見を述べる方法も書かれている。要約によって知を獲得すればより要約がしやすくなる。要約力をつけるために、ジュニア向け新書の利用を勧めている点も実践的だ。2023/09/17
ぽんぽこ
7
文章の主張・理由・根拠を読み取って、プラスして自分の意見(=文章の不備)を合わせてメモに書く。そのためには文章を丁寧に読み込むことがコツ。そして、その要約をブログやTwitterで発信していくとなお良い。……と、この本を要約するとこんな感じになるでしょうか。他の本で言われている「ツッコミ読み」のことでしょうか。私はわりと読み飛ばしがちなので、肝に銘じます。2023/07/04