出版社内容情報
アンダルシア地方の山岳地帯の麓にいまもくらす「洞窟の民」たち。
文明に疲れ、大都市の生活に疲れ、人間関係につかれた人々は、なぜ洞窟をその棲家に選び、どのように暮らしているのか。その「持たない」「ゆったりとした」「ていねいな」生き方が伝える“鬱屈”を跳ね返すヒントとは。比較文明学者である著者が、端正な日本語でつづる。
内容説明
洞窟ホテルへようこそ。暗闇に慣れたキリスト教徒。真冬の洞窟のフラメンコ。洞窟で本を読むということ…21世紀を洞窟に生きる人々の“四季暦”。現代文明の「あたりまえ」から距離を置くことで見えてきた自分を取り戻す生き方。
目次
1 洞窟暮らしの四季暦(「洞窟人」たちよ;もたない暮らしと闇の世界 ほか)
2 洞窟暮らしの歴史(動物の壁画が物語るもの―アルタミラ;始まりは坑道の廃墟だった ほか)
3 洞窟で生きるということ(シシリア島での小さな体験;持てない生活、持たない生活 ほか)
4 地平線の向こうへ―謎めいた“ジプシー”の正体を追って(ジプシーの起源;ジプシーは差別用語か ほか)
著者等紹介
太田尚樹[オオタナオキ]
1941(昭和16)年、東京生まれ。作家、東海大学名誉教授。専門は比較文明史。近年は、昭和史関連の著作も多い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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