内容説明
日本文学の金字塔30編の新たな魅力が発見できる一冊。感動のエッセンスをちりばめたあらすじと、人物相関図や地図など、ひと目でわかる充実の図説で、「物語の世界」を再現している。読んだことのある人もない人も、日本文学のおもしろさを再認識させられるに違いない。
目次
「斜陽」太宰治―没落した華族の娘かず子が選んだ人生
「人間失格」太宰治―自殺を繰り返した末、脳病院に入れられる自分
「こころ」夏目漱石―親友を自殺に追いやった「先生」の苦悩
「それから」夏目漱石―社会の規範に背いて友人の妻に恋した男は…
「羅生門」芥川龍之介―生きるためには手段を選ばない人間のエゴイズム
「薮の中」芥川龍之介―薮の中の死骸をめぐって食い違う人々の証言とその真相
「舞姫」森鴎外―自我の目覚めと挫折を描く、国境を越えた悲恋の物語
「暗夜行路」志賀直哉―愛を求めた孤独な心は自然の中に平安を見出す
「城の崎にて」志賀直哉―散歩の途中で見つめた生と死の狭間
「友情」武者小路実篤―恋愛に破れ友人までも失った青年の悲痛〔ほか〕