内容説明
時代は変わろうとしていた。そして、変えようとした男たちがいた。小栗上野介の行政再編、勝海舟の軍制改革、榎本武揚の新政府構想…幕臣たちが描いた夢のかたちとは。そして、260年君臨した徳川幕府、弱体化の裏側にあったものとは何か。「幕府の崩壊」へ歯車は狂いだした―。
目次
序章 幕府を変えようとした五人の男
1章 幕臣たちが描いた維新のかたち
2章 立ちはだかる薩長の志士たち
3章 彼らはなぜ薩長に敗れたか
4章 幕臣たちの「誤算」の結末
5章 明治を生き抜いた最後の幕臣
著者等紹介
星亮一[ホシリョウイチ]
1935年仙台市生まれ。東北大学文学部卒。福島民報記者、福島中央テレビ報道制作局長を経て、現在は歴史作家。東北史学会会員、戊辰戦争研究会主宰。著書に『奥羽越列藩同盟』(第19回福島民報出版文化賞受賞、中公新書)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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り こ む ん
14
とにかく文章が、書き方が分からない報告書みたいだった。「〇〇した。」がやたらと多いし、解説ってモノがあまりない。ただ…簡単に出来事をさらりと報告されただけな感じので物足りなかった。買わずに図書館で借りてよかた。2012/10/20
錦織 祐一
1
つねに東北、特に歴史的な敗者となった会津藩からの視点をお持ちという星亮一さんのご本はいつか読みたいと思っていたんですが、この本はとても刺激的でした。いくら「英明」「豪傑」とか言われながらも、幕臣の立場からすれば徳川慶喜は無能な宰相、勝海舟は冷酷な小役人でしかない、ということなんですよね。特に幕末期に優秀な幕臣たちがたくさんいながらトップが判断ミスを繰り返して自滅した幕府の姿は、現代社会にも貴重な教訓を投げ掛けているように感じました。2012/04/07