内容説明
今川義元から見た桶狭間の戦い、戦国時代の歴史から抹殺された二つの幕府…歴史の読み方がガラリと変わる大人のための「戦国史」教室。
目次
プロローグ そういうことだったのか!戦国時代(いつからいつまでを戦国時代というのか;この時代をそもそもどう説明したらよいのか ほか)
第1章 戦国時代は裏から読むとおもしろい!(歴史を書き換えた「一通の文書」;時代によってちがう二つの武士道 ほか)
第2章 「敗者」から見たもうひとつの戦国合戦史(陶晴賢から見た厳島の戦い;今川義元から見た桶狭間の戦い ほか)
第3章 そこが気になる!裏読み戦国人物伝(徳川家康の今川「人質」時代を見直す;不可解な「築山殿事件」の知られざる真相 ほか)
著者等紹介
小和田哲男[オワダテツオ]
1944年静岡市に生まれる。1972年、早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。静岡大学教育学部教授。文学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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roatsu
12
勝者が描きいつしか罷り通るようになる歴史の裏には敗者が抱え横たわる真実が数多あるという見方の重要さを認識させてくれる。核心に触れつつも簡潔に書かれ、読み手にはどの章からも入れて、隙間時間で読めるありがたさもある。出版が07年と少し前であり、ここ数年の戦国史研究の進展を頭に入れて読むのも楽しい。関東百年帝国を実現し巧みな統治を続けた後北条氏への高評価が個人的には嬉しい。また、最終章の天野康景の筋を通した身の処し方は、個人の人生としては勝者だろうと爽やかに胸にしみる。2017/01/26
シャチ
7
2020最後の本は大好きな歴史物、安土桃山時代の戦国武将は実は?という内容、特に家康にそそのかされた瓢様(豊臣秀頼)が多くの寺社に寄進した事により豊臣滅亡と引き換えに京都の世界遺産指定に大きく貢献したのを理解できた。関西で秀吉秀頼が人気がある理由が解りました。京都好きにとって大満足の内容でした!2020/12/31
なかじ
1
私の好きなタイプの日本史の本だった。聞いたことがあった説もあったが、特に3章の人物像の話では全く聞いたことがない初めての説もあって面白かった。歴史書だけでなく囲碁の書などの文化的な文書から歴史的な視点が生まれることがあるのにはビックリした。2024/10/25
【すとちゃん】
1
色々と詰め込みすぎて、それぞれの内容が薄まっている感があり「読み終わった~!」という達成感はないが面白く読みました。「戦国時代の歴史から抹殺された二つの幕府」「秀吉とお禰の間に子どもが生まれなかったのはなぜか」「賤ヶ岳七本槍から“消された”二人の武将」「足軽をかばって大名を捨てた天野康景の生き方」などは、知らなかっただけに興味深かったですね。2009/07/12
みー
0
著者の言うとおり確かに敗者視点は少ないので、観点も含め面白かったです!戦い以外の話もあります。秀吉がおねに頭が上がらないのもなんとなく理解できました。2024/03/07