内容説明
謎と怪異を追跡し、その真相究明を目的とする特報班メンバーのもとには恐怖体験者からの情報が日々よせられている。それらひとつひとつを丹念に取材・調査し、そのおそるべき事実をリアルに再現したのが本書である。冷たい妖気に満ちた「闇」の世界へとあなたを誘う一冊。
目次
第1章 闇に蠢く影(無人の家;腫れ物 ほか)
第2章 仕掛けられた罠(奇妙な依頼;因習 ほか)
第3章 蘇る血の記憶(歪んだ現実;果たされた約束 ほか)
第4章 心の闇に巣くう狂気(悪夢の顛末;気になる隣人 ほか)
第5章 彷徨える者たち(漂流者たち;無念の路地 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
145
怪談本には笑いの要素は一切ありませんが偶には無理矢理でも入れたいですね。関西の女子というより「おなご」さんが本書を読み終えたら多分「恐怖やわ!」って叫ぶでしょうね。シンプルなど真ん中の直球の恐怖も良いですが偶には凝ったアクロバティックな恐怖も面白いですね。但し自分の身に災難が降りかからなければの話ですがね。幽体離脱の才能に目覚めたヒロインだったが何時の間にか何者かに自分の体を乗っ取られてしまう。数日後に体が乗っていた車の衝突事故に巻き込まれて死の一歩手前まで行きながら辛うじて何とか土壇場で息を吹き返す話。2020/03/21
キー
9
1993年から2002年に青春BEST文庫から、怪奇ゾーン特報班名義で発表された13の怪談集の最終作の13作目。2002年作品。 前作はこれまでのシリーズに比べて、かなり平凡な怪談集になっている気がしましたが、今作では更に平凡、というより凡作という感じ。 実話か創作か、どちらでもいいですが、オチのあるショートショートを書くなら、もっと驚きがあるオチが欲しかったですね。 前作までは、それでも印象に残る話がせめて一つはありましたが、今作では一つも無し。 今作でシリーズが終了して良かったのかもしれません。2022/10/15