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内容説明
『99.9%は仮説』の著者が、脳科学、物理学、生物学、哲学etcの最新エッセンスから現代人の時間感覚を科学する。
目次
第1章 子供と大人で時間感覚が違うのはなぜか?―物理学からのアプローチ(「人は時間を直接はかれない」とはどういうことか;振り子の腕の長さと往復にかかる時間の関係 ほか)
第2章 体内時計は、身体のどこにある?―生物学的時間からのアプローチ(生きものの時間について考えてみよう;ヒトの1日はネコの3日? ほか)
第3章 実感から立てた「5つの仮説」を考える(アンケートに表れた大人の意外な感覚;鈴木光司の時間―「時間が速くならない工夫」とは? ほか)
第4章 一年は、なぜ年々速くなるのか(物理学の難所「ブラックホールの時間」;「体感時計」はどこにあるのか? ほか)
著者等紹介
竹内薫[タケウチカオル]
1960年東京生まれ。東京大学理学部物理学科卒業。マギル大学大学院博士課程修了(専攻:高エネルギー物理学)、Ph.D.。科学作家として物理書・数学書を執筆するかたわら、FMラジオ「JAM THE WORLD」(J‐WAVE)の金曜ナビゲーター、「たけしのコマ大数学科」(フジテレビ系)の解説など、難解に見える科学のエッセンスを一般向けにわかりやすく、おもしろく解説する筆力に定評がある。「湯川薫」の筆名でミステリー作家としても活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちゃんみー
56
年々時間の経過が早くなっているように感じる今日この頃。一年はあっという間に過ぎ去り、また正月だ!なんて思うようになったのは5年ぐらい前からでしょうか。この著で何故?に答える方法は物理学だったり生物学だったりと小難しいことも書いてありました。ルーティンワークに陥る年齢、年代になると一年が早く経つように感じるようです。例えば後で振り返ったときに楽しく思い出せるような出来事を作り出せば、一日は長く感じ、それの繰り返しで一年は長く感じるらしいです。(仮説の一つ)こりゃマンネリから脱出しないといけませんね。2015/07/13
月讀命
56
1年は徐々に短くなる感覚は否めない。体内時計の変化なのか、現代人特有の感覚なのか。地球は太陽の周りを一周すると1年、地球が1回転すると1日、この速度は変わっていないので物理的な時間は変わっていない。やはり人間の心理的な物が齎す結果なのであろう。毎年ソメイヨシノの花を見て、あと何回花の散るのを見られるだろうかと思う様になった。花見は生きていての事であり、死にたくないと思っていれば、時間は時計を早回しにする程、意地悪だ。子供の頃、もう幾つ寝るとお正月と考えると時計をゆっくり回した。時間とはとても意地悪である。2012/01/20
Lee Dragon
33
タイトルからして気になる話である。確かに年を取るにつれて時間があっという間に過ぎる。著者は物理学、生物学、心理学など幅広い知識を駆使して時間が経つ速度が速くなる理由について仮説を与えている。特に印象に残ったのがスケーリングの話で、ノミを人間の大きさにすると何メートル飛ぶとかいう説明を見たことがあるだろうが、あれは実は別にすごくもなかったのである。説明されると納得である。詳しい説明はこの本に任せる。これから、自分の中で最もしっくりくる説を検証して時間が経つのが速くならないように充実した日々を送りたいと思う。2016/09/02
Tadashi_N
29
「時間とは何?」と言うところから、話が始まる。象の時間とネズミの時間は、違うらしい。2020/01/23
メタボン
9
☆☆☆ 同時期に出た既読の「大人の時間はなぜ短いか」よりも、こちらの方が具体例に満ちてわかりやすく納得させられた。変化がない環境に身をおくと、その過ごしている時間感覚は長くて退屈なものだが、振り返ると「何だか1年速く過ぎてしまった」気になる。1年間に色々なものを「詰め込むこと」で、時間が「過ぎ去ってしまった」という後悔の念は薄まる。その点で「読書する」ことも有意義なのだと実感。「人の意識は3秒でリフレッシュされる」というペッペル仮説や、年齢とともに時計係である左脳の働きが弱まるという仮説も興味深い。2013/06/17