内容説明
百年前、歴史を変えた本物の教養があった!どんな危機にも動じない、器の大きい人物の魅力とは。
目次
序章 明治から伝わる知の遺産
第1章 無我のなかで達する境地―至誠の人・西郷隆盛
第2章 危機に動じない本物の修養―群れない鷹・勝海舟
第3章 近代的「個」の創造―聖像破壊者・福沢諭吉
第4章 孤高を恐れぬ才学双全の人―啓蒙主義の思想家・陸奥宗光
第5章 指導者の師伝たる人―昭和の碩学・安岡正篤
終章 あとがきにかえて
著者等紹介
岡崎久彦[オカザキヒサヒコ]
1930年大連生まれ。東京大学法学部在学中に外交官試験に合格し、外務省に入省。1955年ケンブリッジ大学経済学部学士及び修士。防衛庁参事官、在米日本大使館、在大韓民国大使館勤務などを経て、1984年外務省初代情報調査局長に就任する。その後も駐サウジアラビア大使、駐イエメン大使を務め、1988年より駐タイ大使。1992年に退官し、現在は岡崎研究所所長
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アイマール
2
・天を敬し、人を愛する・・・西郷隆盛 ・深い教養、自ら課してきた修養、これを達成する驚くべき克己心・・・勝海舟と西郷隆盛の共通点 ・すべてを投げ打って勉強だけに打ち込む志気・・・少年期の漢学、青年期の蘭学、次の英語・・・福沢諭吉 ・男児志を立てて郷関を出づ、学ばならずんば死とも還らじ ・教育は究極的には常に国家というものを問題意識として持つ。身を修め、家を斉え、国を治め、天下を平らかにするまでが目的。 ・人生の中で死に物狂いの捨て身の勉強や修行をしなければならない・・・安岡正篤2022/08/05
YMTrade2
2
幕末、明治の偉人(エリート)と戦後のエリートを環境、教育、思想諸々の観点から考察する。明治期の最高峰の人物である西郷隆盛、勝海舟、福沢諭吉、陸奥宗光、安岡正篤を挙げ、何故彼らが偉人と呼ばれるか実例を持って論じる。著敗戦後のエリート教育撤廃により、幕末、戦前のエリートと、戦後のエリートと呼ばれる人達に大きな性質、レベルの変化があると考えいる。無論、戦後のエリートを批判するものではなく、我々現代人が戦前、幕末のエリート達のレベルというものを感じるきっかけとなると思う。ありそうで無かった切り口である。2020/06/20
Book worm7
2
江戸時代260年は文治社会だった為教養人が大勢。勝海舟はロシアの援助断り、貰っていたら北海道盗られた?西郷隆盛はイギリスからの援助断り、この二人は国際情勢に関する正確な知見あり。人間は遺伝子と環境で形成されるが、環境の育ちや教育の影響が大きい。西郷隆盛は漢学の知識が凄い。福沢諭吉は、蘭学オタク。教育者と哲学者でもあった。 陸奥宗光は最高の外交官。当時の学生はニーチェなどを原書で読んだ2019/12/31
脳疣沼
2
最高の自己啓発本。昔の日本の文系エリートがいかに素晴らしい教養を持っていたか。勿論、理科系の知識は今の文系エリートの方が数段上だろうが、それは時代的な制約の話であって、重要なことは勉学に対する姿勢である。国家存亡の危機において、国家の命運を託された少数のエリート達の、その緊張感は現代にはないものだろう。2014/11/04
shunichi
1
1)江戸時代と昭和初期の人の間に大した差はない、2)後漢200年と徳川260年が世界史上最高の分治社会。2019/08/24
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