内容説明
本書は著者が日常の中で味わい、愉しんでいる、ささやかながら印象的な情景を綴った自伝的エッセイ集。また、掌編小説三話も収録。全編自筆の待望の一冊である。
目次
日々を味わう贅沢(四季の愉しみ;上野のかたつむり;精養軒のビア・ガーデン;ある夏の食事日記(抄)
自転車哀歓 ほか)
掌編小説三話(ヘンミ・スーパーの挿話;手の挿話;坂の上、坂の下)
著者等紹介
吉本隆明[ヨシモトタカアキ]
1924年東京生まれ。東京工業大学卒。詩人、思想家、文芸評論家。日本の戦後思想に大きな影響を与えた思想家として、60年代より現代にいたるまで、さまざまな状況に対して思索、発言を続けている。作家・よしもとばなな氏は次女。個人の生き方から世界の見極め方にいたるまで、幅広く考察、提言を行っている
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
じゅんじい
0
まさしく本のタイトルどおりの内容。自分もこうして日々を愉しめたらと夢見てしまう。老いたりといえども、常人を超えた知性・感性の持ち主がなせるわざか。2016/09/11
さかな
0
吉本隆明さん初読みでした。天と地での季節のずれに対する考察や、はじめの借り住まいについての記述、やわらかな日本語でするするととても読みやすかったです。時折深く暗いところまで考えつくされ、社会をいさめるところでははっとさせられました。2013/05/19
あきこ
0
吉本さんの本のなかでは、穏やかで優しい気持ちになれる。文章もきれいで簡単だ。このような日々の気づきがある毎日というのは、本当に豊かな心をもっていないと感じられないものだ。ほとんどの人が何も気づくことなく日常の生活に追いまくられている現代。人間らしい幸せってこういうことだろう。今考え直してみたい。2010/05/17
くま
0
吉本氏初読。よしもとばななの父とは知らなかった。 とても美しい日本語と日本。嬉しくなって、祖父にプレゼントしようと思ったら出版社在庫なし。がーん2009/01/31
-
- 和書
- 戦記小説集 文春文庫