内容説明
多くの人が信じていることがいつも正しいとは限らない。とりわけ歴史の場合、史料が少なく、真相になかなかたどりつかないこともあるし、何らかの「意図」によって、時に書き換えられ、脚色され、闇に葬られてしまった事実も少なくないからだ。本書では、そうした歴史の闇から闇へ消えた事件の真相や、正史からこぼれおちた歴史上の人物の光と影など、日本史の「暗黒面」にスポットを当てて、その謎に迫った。
目次
第1章 歴史の闇に消えた人物の謎と暗号(聖徳太子のいまだ解けざる三つの謎;修験道の開祖・役小角とは何者だったのか ほか)
第2章 遺された「痕跡」は何を語るか(幻の名城・安土城の消えた「蛇石」のミステリー;出雲大社の神殿に刻まれた古代日本の実相;法隆寺再建論争の行方と新たなる謎;藤原京への遷都の背後に見え隠れするもの;『日本書紀』が映しだすもうひとつの歴史)
第3章 葬り去られた歴史的事件の内幕(源実朝を暗殺した公暁は“操り人形”だったのか;「本能寺の変」の舞台裏に潜む黒い“影”の正体 ほか)
第4章 時代を塗り替えた男の光と影(菅原道真は本当に「罠」に嵌められたのか;平将門の謎めく生涯と「首塚」の怪異譚 ほか)
第5章 謎めく「軌跡」の裏側に隠された真相(「空白の七年間」に空海の身に何が起きたのか;千利休が自刃に至った本当の理由 ほか)