内容説明
古事記と日本書紀は何が違うのか、日本の神々と古代史の関わりとは―「記紀」の世界観が一目でわかる。
目次
序章 古事記・日本書紀概要―日本の古代王朝史を総括した伝説と正史
第1章 古事記(日本誕生―地上に降りた男女の神が織りなす日本創世記;八百万の神―火の神誕生とともに訪れた夫婦の別離;イザナキの黄泉の国訪問―夫婦の死別そして永遠の決別へ;天岩屋―世界を闇に包んだアマテラスの怒り ほか)
第2章 日本書紀(神代紀(上)―中国思想の影響を受け作り直された神話
神代紀(下)―政治的意図を含んだ天孫降臨伝説
磐余彦の東征―壬申の乱に類似する倭征服経路
崇神天皇と四道将軍―四道将軍を派遣し全国統一を推進した御肇国天皇 ほか)
著者等紹介
坂本勝[サカモトマサル]
1954年鎌倉生まれ。法政大学文学部卒業後、専修大学大学院を経て、法政大学文学部教授。専攻は上代文学
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あいくん
4
☆☆☆☆古事記と日本書紀についてのわかりやすい解説本です。稲葉の白兎、スサノヲ、オオクニヌシ、天孫降臨、海幸山幸、神武東征、磐井の反乱、白村江の戦い、壬申の乱などが取り上げられています。神武東征は高千穂から始まったということで、宮崎県が神武天皇発祥の地とされていて、宮崎市には神武天皇を祭っている宮崎神宮があります。そのほかにも古事記にまつわるところがあります。神武天皇は糸島の地で生まれ、神武東征も糸島から始まったという説もあります。 糸島富士と呼ばれる可也山の山頂の神社には神武天皇が祭られています。2016/02/14
いいほんさがそ@蔵書の再整理中【0.00%完了】
4
**日本神話**神話・天皇ネタの小説読解の為読了。古事記と日本書紀は何が違うのか、日本の神々と古代史の関わりとは―「記紀」の世界観が一目でわかる(紹介文・他より)――日本神話と古代史の入門書としては、最良の書!ここから深堀りすると古代史は面白くなると思います。まぁ、入門書ですから、色々伏せられた内容や矛盾点も多々あります。例を上げますと、天皇系図には手が加えられている事です。"天皇"という言葉も過去のある時に生み出された、言葉の発明品と言い表すことが出来ます。 ⇒続き2013/02/12
shuco
2
去年、令和に変わってからずっと天皇家について疑問を持っていたこともあって読んでみた。ギリシャ神話並みにうちうちの婚姻関係やら暴力やらあるなーって印象。 武烈天皇はかなりやばい。 でもこの頃の天皇は戦ってたなーって印象。いつからお飾り位置になっちゃったんだろう…2020/01/05
きさらぎ
2
前半で古事記をやや詳しく取り上げ、後半で日本書紀を扱う。どちらも記紀の記述に沿って時系列に中身を簡単に解説しながら、地図をや系図を多用して流れを追っていくので読みやすい。何せ人名地名があんまりにも多い(しかもそれが長いしカタカナなので覚えにくい)と筋を楽しむというか理解するより先に疲れてしまうので、こういう風に単純化・ビジュアル化してくれる入門書やマンガは有り難い。まあちょっとこういうので下地を作っておいて、改めて時間をとって原書や論文にも挑戦したいな、とはこっそり思いつつもいつになるやら。2015/05/26
タメタメ
1
分かり易い。まぁ人物関係は名前のせいもありゴジャゴジャするけど。簡潔に纏められています。図説ってのはいいですね。この神様はここからこう移動して、という所も良く分かる!2011/10/15