感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
コウメ
17
何事にも時があり、小さな苗木も10年、20年と時を経て大木となる。困難が訪れたとき、それを喜びとして受け止め、魔と戦い信心を貫くことで宿命を転換し、堂々たる境涯を開くことができる。幸福を築くには忍耐強い信心の持続が不可欠であり、題目を唱え抜くことで自他ともに幸福へと導かれる。成功が未来の敗北を招くこともあれば、敗北が未来の大勝利を生む因となることもある。2025/03/08
まぁ
14
日々挑戦、日々発心2020/05/06
wiki
8
「どこまでも"清潔"であり続け」政権に参画したとて「民衆の幸福のために、権力の魔性と戦い続け」「さまざまな選択はあるが、根本は国民の幸福のためであるということを、絶対に忘れてはなら」ないと。しからずんば公明党の存在意義はないと、衆議院進出で大難の予感が日ごと強くなる中で語り残した。暁光の章、ブラジルの広布の歴史は胸をつく。厳しい中で戦い切ったと思い迎えた師の来伯が、入国拒否。その悔しさの先に現在の大展開があると知れば、後日の師の「嬉しい」の一言にどれ程の万感がこもっていたか、余人は知る由もないとさえ思う。2020/09/19
wiki
5
「『不惜身命』とは、『臨終只今』の覚悟で、今を、今日を、明日を、戦い抜く心である」「人びとはリーダーの言葉についてくるのではない。行動についてくるのだ。口先だけのリーダーは、やがて、その欺瞞の仮面をはがされ、誰からも相手にされず、見捨てられていくにちがいない」(躍進322p〜323p)。詳細は生々しすぎて批判もあるだろう観点から、採用出来なかった行間を感じる。ベトナム戦争の項は佐藤優氏も特筆しているが、ウクライナ戦争と重ね合わせる。両国いずれも学会員がいる。生前、著者が緊急提言されたことを併せて思い出す。2025/01/02
Norimasa Saito
3
1966年、ブラジルなど南米各国の草創の歴史が綴られていく。軍政下での日本の宗教への偏見と誤解を払拭する戦い。岩に爪を立てるように生きていく庶民のドラマ。そして、雨の関西文化祭。青年の熱と力が常勝の歴史をつくる。同時にベトナム和平を熱願する山本伸一の苦悩。ニクソン米大統領に書簡(和平提言)を送るくだりは観念でない戦う平和主義者の姿がある。また、公明党の初の衆議選への進出。「政権に参画したとしても、徹して権力の魔性と戦い抜く」著者の人間主義の思想は明快。息つく暇もない圧倒的な人間の物語。2019/01/25