内容説明
本書は、欧州通貨統合が実現してしばらくは低迷していたユーロが、2000年初頭のアメリカのネットバブルの崩壊、アメリカ単独行動主義に対する世界的なきびしい批判のなかで、ドルと並ぶ国際通貨に台頭しつつあるということを具体的な数字をもってあきらかにしようとするものである。そうした考察をとおして、北朝鮮問題でお世話になるから、国際法上おかしいけれども日本はイラク攻撃を支持するなどという、民族の誇りをかなぐりすてるようなアメリカ追随をやめて、しっかりと自立しなければならないということをあきらかにする。
目次
第1章 アメリカはなぜイラク単独攻撃にふみきったか(単独攻撃の大義名分;イラク攻撃の本質 ほか)
第2章 独仏がイラク攻撃に反対した理由はなにか(ヨーロッパと日本;ヨーロッパの反撃 ほか)
第3章 アメリカ経済と単独行動主義の弱点というのはなにか(冷戦とアメリカ経済;1990年代の好景気 ほか)
第4章 いよいよヨーロッパと国際通貨ユーロの逆襲がはじまる(ヨーロッパ統合の進展;ユーロの構造的諸問題 ほか)
第5章 アジア・ヨーロッパ・アメリカ「天下三分の計」をめざす(アジア共同体の結成;「天下三分の計」)
著者等紹介
相沢幸悦[アイザワコウエツ]
1950年9月秋田県生まれ。慶応義塾大学大学院経済学研究科博士課程修了。長崎大学経済学部教授歴任の後、埼玉大学経済学部教授、現在に至る
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