内容説明
一年十二カ月、四季の推移の無事順調の巡りを希って、古来、日本人は様々な呪術を行ってきた。民生の安定・五穀豊穣祈願のためには自然の成すがままでなく折目節目に年中行事を配してその調整に心を砕く。その重要な要素が易と五行の原理である。陰陽二元から発した森羅万象を統一的に理解する「易」の理、木火土金水の五原素の輪廻に万物の生成、発展、交替をみる「五行」の思想、現行の民俗にかろうじて受け継がれているその祈りの軌跡を追った待望の書。
目次
第1部 正月の神(正月の神の名、太歳・歳徳・大歳神;松・松迎え・門松;「十二月十三日」と「煤払い」 ほか)
第2部 五行循環(正月 寅月;二月 卯月;三月 辰月 ほか)
第3部 易・五行の概要(易の成立;易の六義;太極と陰陽二元 ほか)
著者等紹介
吉野裕子[ヨシノヒロコ]
1916年東京に生まれる。1934年女子学習院、1954年津田塾大学、各卒。1975~87年学習院女子短期大学講師。現在、学習院評議員。1977年3月『陰陽五行思想からみた日本の祭』(弘文堂、1978年)によって東京教育大学から文学博士の学位を授与される
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