出版社内容情報
人は絆をもとめずにいられない? 家族から社会から離れ、いったん「ひとり」になった個としての人間がふたたびつながろうとするとき。好評既刊『境界を生きるシングルたち』の続編。
【著者紹介】
1972年生。東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所准教授。 著書『結婚と死をめぐる女の民族誌―ケニア・ルオ社会の寡婦が男を選ぶとき』(世界思想社、2008)、編著に『やもめぐらし――寡婦の文化人類学』(明石書店、2007)、『セックスの人類学』(共編、春風社、2009)、『「シングル」で生きる―人類学者のフィールドから』(お茶の水書房2010)
内容説明
血縁家族をつくらない人たちに注目する。既存の家族から離脱した個としてのシングルたちが、新たな縁を結んでいく様を分析することで、宗教共同体、友人、家族、国家の関係性、ネットワーキングのありかた、人の絆の概念の再考を迫る。人は絆をもとめずにいられない?
目次
1 シングル神話をこえて(ウソと縁―あるホームレス的存在者の虚実;「家族」という語のない社会の「ひとり」―パプアニューギニア、テワーダの事例から;モルギーさんは女神になるのか―北インド農村における「シングル」と女神信仰;シングルを否定し、肯定する―日本のセックスワークにおける顧客と恋人との関係をめぐって)
2 独身者はつらいよ(韓国農村における国際結婚―シングルを忌避する民族文化と多文化化のパラドクス;愛情とお金のあいだ―トルコの都市における経済的貧困と女性の孤独)
3 絆を再編する(ひとりで生きていくことを学ぶ―フランス・パリ地域、マグレブ系移民の家族事情;トランスナショナルな家族の縁―コモロ人移民女性と子供たちによる家族の再編;災害復興地で再編される「個」と関係性―新潟県旧山古志村の高齢者の語りから)
4 「家族」をつくる(ヘテロノーマティブな家族と選び取る家族―日本におけるゲイ男性と家族との関係をめぐって;関係性のなかのシングル―現世を放棄したヒジュラたちがつくる親族の紐帯;アフリカ系アメリカ人の地域社会と家族―宗教的家組織の形成からみるオリシャ崇拝運動;ケニアの村落と町・都市をまたぎ生きるシングル女性たちの素描)
著者等紹介
椎野若菜[シイノワカナ]
1972年生まれ。東京都立大学大学院社会科学研究科博士課程単位取得退学。東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所准教授。博士(社会人類学)。社会人類学、東アフリカ民族誌学、近年はフィールドでの出産と子育てに関心(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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