レクチャー第一次世界大戦を考える
戦争のるつぼ―第一次世界大戦とアメリカニズム

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  • サイズ B6判/ページ数 174p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784409511190
  • NDC分類 253.07
  • Cコード C1320

内容説明

理念の戦争の劫火が鋳出した「アメリカ」とは何か?「民主主義の戦争」はアメリカと世界をどう変えたのか。戦時下における、人種・エスニック問題の変容ほか戦争と国民形成にまつわる問題群を明らかにし、現在に続くアメリカの「正義の戦争」の論理と実像に迫る。

目次

第1章 アメリカ参戦のコンテクスト(対岸の戦火;革新主義と国民国家;戦備運動の台頭;革新主義の攻防―二つの国際主義;ウィルソンの登場;中立の意味;参戦へ―モンロ・ドクトリンの転回;「勝利なき平和」―被治者の合意原則)
第2章 「被治者の合意」と総力戦(民意と動員;動員のしくみ―国防会議の活動;世論と戦争―戦時広報委員会;徴兵制の実態)
第3章 アメリカ化の戦争―移民と総力戦(第一次世界大戦と移民のアメリカ化;移民の戦争;戦争政策としてのアメリカ化;軍隊とアメリカ化)
第4章 総力戦と人種問題(黒人指導者の戦争観;アメリカ軍と黒人;国家と人種;人種問題の封じ込め;黒人遠征軍;「るつぼ」の現実―分離すれども平等)

著者等紹介

中野耕太郎[ナカノコウタロウ]
1967年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士後期課程中途退学。現在、大阪大学大学院文学研究科准教授。専攻は、アメリカ現代史。著作に、“How the Other Half Was Made:Perceptions of Poverty in Progressive Era Chicago”Japanese Journal of American Studies,22,June,2011(第2回斎藤眞賞)、など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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Mealla0v0

3
WWIはアメリカにとっても総力戦の経験だった。アメリカはWWIを「民主主義の戦争」、すなわち世界の民主化を遂行するための戦争と捉えたが、それは内政改革と連動するものであった。中央政府は各エスニックグループへの介入・圧力を介して「自発的な徴収」を実現することになり、彼らを「国民化」していくが、それは白人系移民に限られたものだった。黒人系・アジア系は結局のところ「分離すれども平等」という形で人種主義は維持された。総じて、「被治者の合意」というイデオロギーによって自由を国家へと回収していく動員の分析が興味深い。2020/11/30

陽香

0
201309302022/04/02

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