出版社内容情報
戦争から何も学ばなかったのか?
――大本営発表をさらに粉飾した新聞、戦後はびこったねじ曲げられた戦記、日系人の虚像、私たちは共有されず遠のく戦争責任にどう向きあうか?
日本の植民・占領支配を受けた地域・国の人びととの交流のためには、日本が戦争中になにをし、戦場となった人びとの心になにを残したのか、さらに戦後どういう歴史観をもって戦争責任・戦後責任に向かいあったのかを考える必要がある。…本書では、占領地で発行された新聞、戦場体験者の戦記を糺す試み、戦後現地に残された日系人を事例に考察を深める。
そして、「戦記を糺す試み」とは逆の流れがあったことを示す。(「序」より)
◎目次
第1章 新聞と戦争-大本営発表をさらに粉飾
第1節 日本占領・勢力下の東南アジアで発行された新聞
第2節 『ボルネオ新聞』(一九四二-四五年)を読む
第2章 「戦記もの」の挑戦-大量死と敗戦
第1節 「戦記もの」を書くということ
第2節 戦場体験者の戦記を糺す試み
第3章 日系人の虚像からの解放-共有されない歴史
第1節 引きつづく「ベンゲット移民」の虚像
第2節 「ダバオ国」の虚像
補論:蒲原広二と古川義三の姓名の読み
第4章 遠退く戦争責任-すれ違う歴史認識
第1節 日英豪の戦争メモリアル(ラブアン島)
第2節 アキヒト皇太子・天皇のフィリピン訪問
内容説明
―大本営発表をさらに粉飾した新聞、戦後はびこったねじ曲げられた戦記、日系人の虚像、私たちは共有されず遠のく戦争責任にどう向きあうか?戦争から何も学ばなかったのか?
目次
第1章 新聞と戦争―大本営発表をさらに粉飾(日本占領・勢力下の東南アジアで発行された新聞)
第2章 「戦記もの」の挑戦―大量死と敗戦(「戦記もの」を書くということ;戦場体験者の戦記を糺す試み)
第3章 日系人の虚像からの解放―共有されない歴史(引きつづく「ベンゲット移民」の虚像;「ダバオ国」の虚像)
第4章 遠退く戦争責任―すれ違う歴史認識(日英豪の戦争メモリアル(ラブアン島)
アキヒト皇太子・天皇のフィリピン訪問)
著者等紹介
早瀬晋三[ハヤセシンゾウ]
1955年岡山県津山市生まれ。1980年東京大学文学部東洋史学科卒業。1984年西豪州マードック大学Ph.D.。現在早稲田大学大学院アジア太平洋研究科教授。専門、海域東南アジア民族史、近現代アジア・日本関係史。著書に、『海域イスラーム社会の歴史―ミンダナオ・エスノヒストリー』(岩波書店、2003年。第20回「大平正芳記念賞」受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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