内容説明
自閉症者にはどのような精神的メカニズムがはたらいているのか?彼らが「考える」内なる世界に精神分析的アプローチからせまる―フランス精神分析による六つの臨床ケースと分析。
目次
1 交差(同一化の障害;平らな世界―ある交差の世界 ほか)
2 同一化(ある特定の症状複合を小児精神病として自閉症から切り離すことの妥当性について;相補的な二つの思考様式 ほか)
3 自閉症的思考、それは一次マゾヒズムの回避なのか?(不可能な中立性;セッションにおける制約とからかい ほか)
4 二重構造とナルシシズムの構成(分身という形象の二つの運命;分身への付着、考えるための身体 ほか)
5 穴の穿たれた身体(原光景―表象するために否定する;有意味な忘却から ほか)
著者等紹介
ジュベール,マルタン[ジュベール,マルタン] [Joubert,Martin]
1957年生。精神分析家、児童精神科医として自閉症の子どもたちに対する精神分析的心理療法を発展させた
佐藤愛[サトウアイ]
1983年生。立命館大学言語教育センター嘱託講師。博士(文学、筑波大学)。専門はフランス思想と精神医学史
吉松覚[ヨシマツサトル]
1987年生。日本学術振興会特別研究員RPD(思想史)。博士(人間・環境学、京都大学)専門はフランス現代哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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