出版社内容情報
自殺は個人の問題なのか?社会の問題なのか?かみあわない自殺対策への最新の提言。自殺対策がかみあわないのはなぜか?
病気、いじめ、失業、災害、さまざまな理由から年間2万人を超える自殺者が出る日本。ともすればスローガンばかり先行する自殺対策が、深刻な問題を抱えた死にたい個人に届くのであろうか?個人的なことがらである死にたいという気持ちと社会のつながりをどう考え、有効な予防につとめていくのか。長年精神科医として自殺対策に取り組んできた著者が、「つながりの問題」からひとりでもできる自殺予防、社会的にできる自殺対策の連携、自殺予防の未来を提言する。
はじめに
第一章 自殺は個人の問題か、社会の問題か?
自殺の社会的現状----他人事ではない
自殺の心理----覚悟の上ではない
こころの病気(精神疾患)と自殺―正常心理ではない
社会現象としての自殺
第二章 つながりから自殺を説明してみる
個人と社会のつながり
様々なつながりの指標
つながりと自殺の統合モデルの提案
精神疾患とつながりの問題
つながりと自殺現象
第三章 つながりからみた自殺予防対策
様々な自殺予防対策
医学モデル(1)---自殺を考える人を対象に
医学モデル(2)----自殺未遂者をつなげる
地域モデル(1)----主に地域集団に対して
地域モデル(2)----ゲートキーパー研修、
社会モデル(1)-----国の自殺対策の変遷
社会モデル(2)-----メディアについて
自殺予防対策の目的
第四章 つながりで個人の自殺を防ぐ
ゲートキーパーの方法---個人ができる自殺予防の基本
個人の自殺予防の意義とポイント
つながりのタイプ別対応
年代別・性別の対応
遺された者に生じるこころの問題と対応
第五章 若者の自殺予防の現在
若者の自殺の現状と背景
若者の自殺予防についてできること
若者の自殺予防に関するさまざまな課題
若者の自殺予防に向けて
第六章 災害における自殺予防
災害がもたらすこころの変化
災害後のハイリスク者とこころの病気
東日本大震災のこころの問題
災害後のこころのケア
災害支援時のつながり方
災害からの回復(レジリエンス)
第七章 個人がつながることの課題
ただ、つながればいいのか?
個人のつながりがもたらす自殺
つながりがもたらすジレンマと悪循環
社会的葛藤への対策
個人がつながらない問題---フェイスとスティグマ
第八章 つながりの社会的課題
社会のつながりがもたらす自殺
誰にもつながれない時----自殺の社会モデル再考
つながらない私たちの社会
精神保健対策と社会対策をつなげる
おわりに
太刀川 弘和[タチカワヒロカズ]
著・文・その他
内容説明
自殺対策がかみあわないのはなぜか?病気、いじめ、失業、災害、さまざまな理由から年間2万人を超える自殺者が出る日本。ともすればスローガンばかりが先行する自殺対策が、深刻な問題を抱えた個人に届くのだろうか?長年精神科医として自殺対策に取り組んできた著者が、「つながりの問題」から個人への対策と社会への対策の接点をさぐり、自殺予防の未来を提言する。
目次
第1章 自殺は個人の問題か、社会の問題か?
第2章 つながりから自殺を説明してみる
第3章 つながりからみた自殺予防対策
第4章 つながりで個人の自殺を防ぐ
第5章 若者の自殺予防の現在
第6章 災害における自殺予防
第7章 個人がつながることの課題
第8章 つながりの社会的課題
著者等紹介
太刀川弘和[タチカワヒロカズ]
1967年生まれ。茨城県出身。筑波大学医学専門学群卒業、博士(医学)。現在、筑波大学医学医療系臨床医学域精神医学准教授、筑波大学保健管理センター副所長、日本自殺予防学会常務理事。専門分野:臨床精神医学、青年期メンタルヘルス、自殺予防、精神科救急、災害精神医療(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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