優生保護法のグローバル史

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  • サイズ 46判/ページ数 358p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784409241677
  • NDC分類 498.25
  • Cコード C3036

出版社内容情報

ナチ・ドイツの惨劇を経た世界は、なぜ優生保護法を認めたのか



人間の「質」に優劣を定め、劣った形質の者の生殖機能を強制的に奪う優生保護法。基本的人権を不可侵で永久に保障すると謳う新憲法を自ら起草したGHQの占領下で、この法律はなぜ成立したのか。その背景を、世界的な優生政策・人口政策・純血政策の潮流のなかに探る。



戦後に人口爆発を予見していた世界にとって、人口問題とは出生率をどのように下げるのかという「量」の問題であった。ここで付け加えておかなければならないのは、それが同時に「質」の問題でもあった、ということである。それは、すなわち先進国においては出生率が低下しているにもかかわらず、「第三世界」においては人口が急増していることこそが問題なのであり、言い換えると「グローバルな逆淘汰」が問題となっていたのである。それゆえに、人口抑制策としての優生保護法の真価、すなわち「第三世界」においてどのようにすれば出生率の低下がもたらされ、人口抑制が達せられるのかに注目が集まっていた。

(「はじめに」より)



◎目次

はじめに



第1部 英米独の断種法と優生保護法

民主的な人口政策?

――アメリカ優生学運動と人類改良の夢……小野直子

ナチ・ドイツの断種法はどのように裁かれたのか

――ニュルンベルク継続裁判第三号事件・法律家裁判を事例として……紀愛子

イギリス優生学はなぜ優生保護法を肯定したのか

――C・P・ブラッカーの思想と実践……寺尾範野



第2部 優生保護法と過剰人口という問題

「腐敗した西洋の倫理」

――占領期の優生保護法に対するオーストラリアの反応……クリスティン・デ・マトス(寺尾範野訳)

第三世界の出現

――戦後日本の人口政策における国際情勢……マシュー・コネリー(小原理乃訳) 

戦後日本の再/生産とトランスナショナルな科学の実践

――優生保護法再考……保明綾



第3部 純血政策と「混血問題」

日本における「混血」と優生思想の貫戦史(トランスウォー)……竹内愛子

戦後日本における「混血児」パニック……サラ・コブナー(小原理乃訳)

かれらが暮らすべき国はどこか

――戦後日本における日米混血児の国際養子縁組事業をめぐって……有賀ゆうアニース



第4部 「モデル」としての優生保護法

アメリカ統治下の沖縄における優生保護法……豊田真穂

韓国優生学の貫戦史的起源

内容説明

ナチ・ドイツの惨劇を経た世界は、なぜ優生保護法を認めたのか。人間の「質」に優劣を定め、劣った形質の者の生殖機能を強制的に奪う優生保護法。基本的人権を不可侵で永久に保障すると謳う新憲法を自ら起草したGHQの占領下で、この法律はなぜ成立したのか。その背景を、世界的な優生政策・人口政策・純血政策の潮流のなかに探る。

目次

第1部 英米独の断種法と優生保護法(民主的な人口政策?―アメリカ優生学運動と人類改良の夢;ナチ・ドイツの断種法はどのように裁かれたのか―ニュルンベルク継続裁判第三号事件・法律家裁判を事例として;イギリス優生学はなぜ優生保護法を肯定したのか―C・P・ブラッカーの思想と実践)
第2部 優生保護法と過剰人口という問題(「腐敗した西洋の倫理」―占領期の優生保護法に対するオーストラリアの反応;第三世界の出現―戦後日本の人口政策における国際情勢;戦後日本の再/生産とトランスナショナルな科学の実践―優生保護法再考)
第3部 純血政策と「混血問題」(日本における「混血」と優生思想の貫戦史;戦後日本における「混血児」パニック;かれらが暮らすべき国はどこか―戦後日本における日米混血児の国際養子縁組事業をめぐって)
第4部 「モデル」としての優生保護法(アメリカ統治下の沖縄における優生保護法;韓国優生学の貫戦史的起源―科学者たちと日本の優生保護法)

著者等紹介

豊田真穂[トヨダマホ]
1975年生まれ。早稲田大学文学学術院教授。『占領下日本の女性労働改革―保護と平等をめぐって』(勁草書房、2007年)、「戦後日本のバースコントロ^ル運動とクレランス・ギャンブル―第5回国際家族計画会議の開催を中心に」(『ジェンダー史学』6)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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YASU

1
戦後最大の人権侵害といわれる旧優生保護法が、占領下で民主化されたはずの日本で成立したのはなぜか。この問いへの、誠実で詳細な学術論文集である。優性思想はナチスの専売特許ではなく、ダーウィニズム等合理的科学に基づき欧米諸国で発展した。当時の日本では人口抑制や女性の人権(中絶の自由)等のため待望された法であった。その時、当然の常識として優性思想が、「優れたもの>劣ったもの」として社会に受け入れられ誰も疑問に思わなかった。この“常識”は、はたして今かわっただろうか。2025/07/15

Go Extreme

1
日本の優生保護法ー優生学運動や人口政策の一環 アメリカとナチス: 米国ー断種法が遺伝性疾患のみを対象 ナチス断種法は戦後ニュルンベルク裁判でも不問 英米独の優生政策: 1940年代の3国の優生学の状況→日本で保護法成立 生殖管理: 生殖に介入≒人類全体の遺伝的改良→避妊や中絶普及 米の優生主義者ー他国に対して人口の質管理要求 混血児: 戦後の混血児問題ー偏見や差別の根源 混血児の母親ー性的に乱れた女性のレッテル 日本の実施: 人口の質を管理する法律→中絶件数急増 日本の純血主義やナショナリズムと結びつく2025/01/27

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