出版社内容情報
かつての植民地、移民や先住民によるものも含んだ「英語圏」文学。「国民文学」や「国民言語」という概念への異議申し立て。
内容説明
シェイクスピア、オースティンなど「英文学」キャノンの読み直しにはじまり、カリブ、インド、「新大陸」、ネイティブをめぐる植民地言説から、オーストラリア最新SFまで。海外からの寄稿も収め幅広い陣容で応じた異色のポストコロニアル文学批評。
目次
第1部 英語が築いた“国”―ナショナリズム/植民地主義(二〇世紀初頭の多文化/多民族社会―ジェイムズの『アメリカの風景』再読;帝国主義の公母―一九世紀アメリカの女性、地理書、コロニアリズム;アイダ・B.ウェルズ―トランスナショナルな視座から ほか)
第2部 英語で造られた“私”―アイデンティティ/記憶(サルマン・ルシュディと英語;ブラック・マリアはだれのために語っているのか―『西インド諸島の奴隷メアリ・プリンス自身によって語られた身の上話』;波の舌―ヴァージニア・ウルフの『波』 ほか)
第3部 英語で語られる“他者”―文化翻訳/エグゾティシズム(インディアン/インド/インディーズ―『夏の夜の夢』と『ブル島四部作』における異種混淆の政治学;異国趣味の彼方へ―T.S.ストリブリングと熱帯アメリカ;父の娘たち批判的写実主義による家父長制の考察―ジェイン・オースティンの『傲慢と偏見』と朴婉緒の『よろめく午後』 ほか)
著者等紹介
横山幸三[ヨコヤマコウゾウ]
筑波大学現代語・現代文化学系教授。専攻は20世紀イギリス小説
竹谷悦子[タケタニエツコ]
筑波大学現代語・現代文化学系助教授。専攻は19世紀アメリカ文学、女性文学
長岡真吾[ナガオカシンゴ]
筑波大学現代語・現代文化学系講師。専攻は現代アメリカ文学
中田元子[ナカダモトコ]
筑波大学現代語・現代文化学系講師。専攻は19世紀イギリス小説
山口恵里子[ヤマグチエリコ]
筑波大学現代語・現代文化学系講師。専攻はイギリス文学・美術、文化人類学
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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