詩集 アクシオン・エスティ 讃えられよ

エリティス，オデュッセアス【著】/山川 偉也【訳】

人文書院（2006/10発売）

• サイズ B5変判／ページ数 188p／高さ 25cm
• 商品コード 9784409130308
• NDC分類 991
• Cコード C1098

内容説明

傑出した詩人による神話的叙事詩。現代ギリシアが歩んだ悲惨な戦争の歴史を背景に、未来に望見される太陽・美・愛を謳いあげる。格調高い日本語訳とギリシア語原文を併記。’７９ノーベル文学賞受賞作。本邦初全訳。

著者等紹介

山川偉也［ヤマカワヒデヤ］
１９３８年徳島市に生まれる。同志社大学大学院文学研究科哲学専攻博士課程修了。アテネ大学名誉哲学博士。ギリシア・ピュダゴリオン名誉市民。桃山学院大学法学部及び大学院文学研究科教授（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー

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[ロビン]

聖書を意識した神話的な状況設定のうちに「わたし」の誕生と成長を瑞々しく綴る「創世記」、第二次世界大戦の過酷な体験を通じて知った人間の残酷とこの世の悲惨を詩篇、頌歌、朗読用の散文詩によって描いた「受難曲」、全体の締めくくりをなし、受苦から再生への希求を歌った「讃えられよ」から構成された長編詩。エリティス本人の体験とギリシャの神話や歴史が混ざり合い、眩い光と風の吹きわたるギリシャの風物やホメロス、ピュタゴラスなど偉大な文化の集積のイメージが鏤められ、まさに「小にして大なる世界」が壮大に紡ぎ出されている。

2020/07/02

[パラ野]

縦横な知識が必要なテクストでした。古代、近現代のギリシャの文学にあふれるような光、力強さ。その他に味覚、嗅覚。特に嗅覚が他の詩人と比べてよく出てくる。構成自体が、正教会のお祈りからの借用もあったりで、もっと真面目にやらんとなあと。シュールレアリズムもありです。全ギリシャ文献をくるんだような作品。解説から読めば良かったと後悔。

2014/06/13