内容説明
文化を権力との闘争の現場として研究するカルチュラル・スタディーズの土台をつくりあげた思想家、スチュアート・ホール。1930年代ジャマイカの中産階級の家庭で生まれたのち、宗主国イギリスへ。植民地・人種・階級をめぐって揺れる帝国主義末期のイギリスを分析しながら、脳裏には常にジャマイカの記憶があった。人種的、文化的、そして政治的自由を思索したホールの青年期がはじめて明かされる半生記。
目次
第1部 ジャマイカ(植民地の情景、植民地の臣民;ふたつのジャマイカ ほか)
第2部 ジャマイカを離れて(近代に徴用されて)
第3部 幻想への旅(オックスフォードとの出会い―ディアスポラ的自我の形成;カリブ海地域からの移民―ウィンドラッシュ世代)
第4部 移行地帯(故郷としてのイングランド;政治)
著者等紹介
ホール,スチュアート[ホール,スチュアート] [Hall,Stuart]
1932年、ジャマイカ生まれ。2014年没。イギリスの文化理論家。バーミンガム大学の現代文化研究センターを率い、カルチュラル・スタディーズを確立した
シュワルツ,ビル[シュワルツ,ビル] [Schwarz,Bill]
1951年、イギリス生まれ。ロンドン大学クイーンメアリー校教授。専門は歴史学、ポストコロニアル・セオリー、カルチュラル・スタディーズ
吉田裕[ヨシダユタカ]
1980年、岐阜県生まれ。東京理科大学准教授。専門はカリブ文学及び思想、文化研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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