出版社内容情報
ユートピア小説『太陽の都』の著者で、ルネッサンス最後の巨人カンパネッラの本邦初の評伝。預言者であり、革命家であり、詩人。ジョルダーノ・ブルーノ、ガリレオと同時代を生きた自然魔術師である。異端審問、革命未遂、逃亡、拷問、長い獄中生活と波乱万丈の人生を追う。そのユニークな、コスモロジカルな一元論的世界観は、フィレンツェをはじめとする北イタリアとは違う南イタリアの知的風土のなかで培われた。ルネッサンスと地中海文化の認識に新しい視点を提供する。
第1章 時代背景について
第2章 カンパネッラ誕生す
第3章 テレジオの「後継」を自任する
第4章 清純な反駁
第5章 ナポリに滞在する(一)――デッラ・ポルタ家との出会い
第6章 ナポリに滞在する(二)――著書出版と初めての告発
第7章 北イタリアへ向かう
第8章 ヴェネト地方で一年余りをすごす――ガリレイとの出会い
第9章 異端審問にかけられる
第10章 故郷スティーロへ帰る
第11章 革命をこころざす
第12章 陰謀の経緯を語る――カステレヴェテレの供述書
第13章 二度目の異端審問にのぞむ
第14章 過酷な拷問に耐える
第15章 判決を受ける――獄中の日々(一六〇一年末―一六二六年)
第16章 『スペイン帝政論』について
第17章 四つの政治論文から『太陽の都市』へ
第18章 保釈されパリに向かう
第19章 カンパネッラ死す
【著者紹介】
1954年札幌市生れ。イタリア・ルネサンス文学・文化。小説家としても活躍。現在、関西大学文学部教授。主な著書に『魔術と錬金術』(筑摩書房、 2000年)、『イタリア・ルネサンス』(講談社現代新書、2001年)、『ナポリの肖像』(中公新書、2001年)、『ルネサンス』(岩波ジュニア新 書、2002年)、『マキアヴェリ、イタリアを憂う』(講談社選書メチエ、2003年)、『魔術師たちのルネサンス』(青土社、2010年)など。
内容説明
哲学者にして魔術師。預言者であり、革命家であり、詩人。ジョルダーノ・ブルーノ、ガリレイと同時代を生きた異端の哲学者の波乱万丈の人生を追う。ルネサンス最後の巨人、本邦初の評伝。故郷スティーロから、その知的遍歴と波乱の人生をたどりながら、彼のコスモロジカルな一元論的世界観が南イタリアの知的風土のなかで培われたことを明らかにし、ルネサンスと地中海文化の認識に新しい視点を提供する。
目次
時代背景について
カンパネッラ誕生す
テレジオの「後継」を自任する
清純な反駁
ナポリに滞在する(デッラ・ポルタ家との出会い;処女出版と初めての告発)
北イタリアへ向かう
ヴェネト地方で一年余りをすごす―ガリレイとの出会い
異端審問にかけられる
故郷スティーロへ帰る
革命をこころざす
陰謀の経緯を語る―カステルヴェテレの供述書
二度目の異端審問にのぞむ
過酷な拷問に耐える
判決を受ける―獄中の日々(一六〇一末‐二六年)
『スペイン帝政論』について
四つの政治論文から『太陽の都市』へ
保釈されパリに向かう
カンパネッラ死す
著者等紹介
澤井繁男[サワイシゲオ]
1954年札幌市生まれ。道立札幌南高校から東京外国語大学を経て、京都大学大学院文学研究科博士課程修了。東京外国語大学論文博士(学術、1999年)。イタリア・ルネサンス文学・文化。小説家としても活躍。現在、関西大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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