内容説明
異質の言語や宗教など複数の文化が互いに入り込み、クロスする、文化の入れ子状況ともいうべき未曾有の時代、この世紀末の薄明の隧道をくぐり抜けたところは果して朝なのか夜なのか。水平化・平準化の一途をたどるテクノロジー支配の世界状況に個性と多様化を求める『インターカルチャーの視点』の重要性。
目次
序章(阿部仲麻呂の「帰国」;日本の橋)
第1章 日本・内と外(新京都駅;首都の条件;グローバル化のなかの国家理由 ほか)
第2章 バーチャル・リアリティに住む(顔のない他者;能面の現象学;インターネット ほか)
第3章 カルチャー歳時記(春・インターナショナルとインターカルチャー;夏・プレモダンとハイパーモダン;秋・近代の超克 ほか)
終章 ドイツ大統領閣下(ブルーノ・タウトの悲しみ;ローゼンクランツの眼とフィヒテの眼;ヘーゲルの世界史;日独の視点)