「日本心霊学会」研究―霊術団体から学術出版への道

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「日本心霊学会」研究―霊術団体から学術出版への道

  • 栗田 英彦【編】
  • 価格 ¥3,300(本体¥3,000)
  • 人文書院(2022/10発売)
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  • サイズ 46判/ページ数 251p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784409031179
  • NDC分類 147
  • Cコード C1010

出版社内容情報

人文書院創立100周年記念出版



霊術団体はいかにして人文系出版社へと姿を変えたのか。

日本近代の宗教、学知、出版を総合的に捉え直す画期的研究。



日本心霊学会は民間の精神療法団体として明治末に京都で誕生した。機関紙「日本心霊」を発行し、主に呼吸法を用いて人間の精神を活性化させるという心霊治療の伝授を活動の軸とすることで、当時の心霊ブームにも乗り、仏教僧侶を中心に瞬く間に多数の会員を獲得、アカデミシャンをも巻き込みながら日本有数の団体へと急成長する。そして昭和初期、学会の活動を通して培ったネットワークをもとに出版業へと船出、人文書院と名を変える。その活動の遍歴は、霊術研究のみならず、日本近代の宗教と学知、出版を総合的に捉え直す視点をもたらす。2013年に発見された「日本心霊」全号によって可能になった画期的研究。折口信夫、西田直二郎の新発見資料を収録。口絵、年表、人名索引付。



「日本心霊学会=人文書院は、精神療法/仏教/新宗教/神道/民俗学/文学/哲学といった諸領域を横断しながら、アカデミズムと民間の知に股をかけ、心霊治療と出版という二つの媒体(メディア)――霊的=精神的な〈エネルギー/メッセージ〉の媒体――を軸にして一つの組織を維持してきた。こうした脱領域性と組織性という矛盾した特徴を兼ね備えることで、分野横断的な共振の相を一つの団体とその刊行物に折りたたんできたのである。日本心霊学会研究とは、そうした共振の相の変貌――振幅を伴ったある一つの精神史――を、単なる観念の共通性や思想の構造的類似を超えて、具体的な組織と運動に定位して探求する足場を組み立てることに他ならない。」(「はじめに」より)





○目次



はじめに………栗田英彦



第一章 日本心霊学会の戦略………一柳廣孝

 はじめに

 一 日本心霊学会の理念とその特徴

 二 会員の獲得と組織の構築――「日本心霊 創立十周年記念号」から

 三 人文書院の出版戦略

 おわりに



コラム1 民間精神療法のなかの日本心霊学会………平野直子



第二章 日本の心霊研究と精神療法………吉永進一

 一 催眠術と心霊研究

 二 日本の催眠術と心霊研究、その濫觴

 三 催眠術の土着化と魔術化

 四 催眠術の興隆と変容

 五 催眠術師の勃興と衰退

 六 養生、修養、精神療法

 七 心霊研究



コラム2  H・カーリングトン『現代心霊現象之研究』を翻訳した関昌

内容説明

日本心霊学会は民間の精神療法団体として明治末に京都で誕生した。機関紙『日本心霊』を発行し、主に呼吸法を用いて人間の精神を活性化させるという心霊治療の伝授を活動の軸とすることで、当時の心霊ブームにも乗り、仏教僧侶を中心に瞬く間に多数の会員を獲得、アカデミシャンも巻き込みながら日本有数の団体へと急成長する。そして昭和初期、学会の活動を通して培ったネットワークをもとに出版業へと船出、人文書院と名を変える。その活動の遍歴は、霊術研究のみならず、日本近代の宗教と学知、出版を総合的に捉え直す視点をもたらす。2013年に発見された『日本心霊』全号によって可能になった画期的研究。折口信夫、西田直二郎の新発見資料を収録。口絵、年表、人名索引付。

目次

第1章 日本心霊学会の戦略(日本心霊学会の理念とその特徴;会員の獲得と組織の構築―『日本心霊 創立十周年記念号』から ほか)
第2章 日本の心霊研究と精神療法(催眠術と心霊研究;日本の催眠術と心霊研究、その濫觴 ほか)
第3章 大正期日本心霊学会と近代仏教―「外護方便」としての心霊治療(プラクティスの近代;「外護方便」のメディア戦略 ほか)
第4章 越境する編集者野村瑞城―『日本心霊』紙上の「神道」と「民俗」を中心に(「霊肉一致」と高僧伝;「シャマニズム」への傾倒と「神道」の発見 ほか)
第5章 編集者清水正光と戦前期人文書院における日本文学関係出版(日本心霊学会(民間精神療法団体)から人文書院(出版社)への移行
清水正光の経歴と著書について ほか)
特別資料 西田直二郎、折口信夫講演録(『日本心霊』より)

著者等紹介

栗田英彦[クリタヒデヒコ]
1978年生まれ。佛教大学、愛知学院大学等非常勤講師。近代宗教史、思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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buuupuuu

13
人文書院の前身が日本心霊学会という民間精神療法の団体だったということを初めて知った。同団体は、千里眼事件で有名な福来友吉とも関係が深かったらしい。心霊研究は、近代的な心理学が確立される過程で排除されていくわけだが、まるっきりいかがわしいものだったとも言えない。それは心霊現象を、宗教的な枠組みによらず、合理的に説明しようとする努力でもあった。だから学会が僧侶相手に「外護方便」として心霊療法を売り込むこともできたのである。桑原俊郎の説と、英国心霊研究協会のマイヤーズのサブリミナル意識説との親近性が面白い。2022/12/10

takao

3
ふむ2023/10/18

火曜日

3
(すごーーーく雑にいえば)ゴーストバスターズが出版社(版元である人文書院)を作る回。仏教に受け入れやすいイデオロギーを用意してやり、顧客として取り込み成功、表紙写真の紙の山は取引先の名簿らしい。バスターズでも心霊学会でもアカデミズム界を追われた学者が活躍するが、この本の執筆陣も大学の宗教学者から在野の古書研究者まで活躍。とても面白かった。2022/11/22

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