ドゥルーズと多様体の哲学―二〇世紀のエピステモロジーにむけて

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ドゥルーズと多様体の哲学―二〇世紀のエピステモロジーにむけて

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  • サイズ 46判/ページ数 367p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784409030936
  • NDC分類 135.5
  • Cコード C3010

出版社内容情報

ドゥルーズ思想の全体像ドゥルーズが独自の思想を展開した書物(『差異と反復』『意味の論理学』『シネマ』『ディアローグ』『アンチ・オイディプス』『千のプラトー』『哲学とは何か』)を中心に、出来事、強度、多様体、ノマド、欲望、芸術といったテーマから徹底読解。その哲学の全体像を描き出すとともに、20世紀思想の可能性を再構築する意欲作。

「抽象機械による一元論は、あくまでも「多元論=一元論」という「魔術的等式」をなすものとみなされなければならない。そして国家装置も戦争機械もともに抽象機械のアレンジメントであるという点で、両者は相俟ってひとつの「機械圏m?canosph?re」を構成するのである。ふたつのタイプの多様体の混淆と分離、それこそが機械圏の内実なのであり、ドゥルーズとガタリの存在論の帰結である。」(本書第四章より)

はじめに

序章 ドゥルーズの哲学とは何か
   哲学とは何か/概念と問題、哲学の相対主義
   内在平面と概念的人物/ドゥルーズの内在平面

第一章 非本質的なものの思想
   超越論的領野/出来事の概念
   出来事の系譜(一)――ストア派/出来事の論理
   出来事の系譜(二)――ライプニッツ
   出来事の系譜(三)――ホワイトヘッド、役者と反実現
   存在の一義性/アリストテレスと存在の多義性
   同一性と差異、分析と総合

第二章 映画論からひとつの政治史へ
   映画へと向かう哲学/アンドレ・バザンとネオ・レアリズモ
   ドゥルーズの映画論/潜在的イメージ
   結晶イメージ/時間イメージ
   偽なるものの力とプラトニスムの転倒
   プラトンと道徳(一)/プラトンと道徳(二)
   スピノザ主義と拒食症の身体、ひとつの政治史へ

第三章 強度と非有機的生命
   進化論と熱力学/『生命とはなにか』
   強度の差異/熱力学から/同一性と差異
   熱力学と差異/ベルクソンと差異/卵としての世界
   超越論的原理と新しさの生産/ベルクソンと生命をこえて
   非有機的生命/芸術と生の実験

第四章 多様体の論理とノマドロジー
 一 多様体の論理
   多様体概念の位置づけ/構造としての理念――『差異と反復』
   発生論的観点/理念と強度/理念と多様体
   二元論と多様体/知覚しえないものへの生成
   多様体と生成変化/此性と個体化/多様体の多様体

 二 ノマドロジー
   遊牧民/『アンチ・オイディプス』における歴史理論
   『アンチ・オイディプス』と歴史の三段階(一)
   『アンチ・オイディプス』と歴史の三段階(二)
   『アンチ・オイディプス』と歴史の三段階(三)
   精神分析への批判/ノマドロジーの意義/遊牧民と戦争機械
   機械圏、あるいは多元論=一元論

第五章 欲望と無意識
   分裂症と自己/分裂症的コギトと集団的アレンジメント
   カントと権利における疎外/分裂症者アルトー
   無意識と精神病/無意識の二つの極
   分裂性分析へ/三つの線

第六章 芸術とともに
   芸術と自然/表現と領土/表現と芸術
   魔法の鳥スキノピーティス/芸術作品の身分/美学的自然哲学
   プルーストと芸術(一)/プルーストと芸術(二)
   芸術と生成変化/宇宙と芸術、発生から生成変化へ

あとがき

渡辺洋平[ワタナベヨウヘイ]
渡辺洋平(わたなべ・ようへい) 1985年宮城県仙台市生まれ。2009年京都大学総合人間学部卒業。2016年京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程修了。博士(人間・環境学)。専門は美学、哲学。早稲田大学、関西大学、学校法人北白川学園非常勤講師。本書以外の論文に「衣服論事始め」(『vanitas』No.002)、翻訳にゲオルク・ジンメル「モードの哲学」(共訳、『vanitas』No.003)。

内容説明

ドゥルーズが独自の思想を展開した書物(『差異と反復』『意味の論理学』『シネマ』『ディアローグ』『アンチ・オイディプス』『千のプラトー』『哲学とは何か』)を中心に、出来事、強度、多様体、ノマド、欲望、芸術といったテーマから徹底読解。その哲学の全体像を描き出すとともに、20世紀思想の可能性を再構築する意欲作。

目次

序章 ドゥルーズの哲学とは何か
第1章 非本質的なものの思想
第2章 映画論からひとつの政治史へ
第3章 強度と非有機的生命
第4章 多様体の論理とノマドロジー
第5章 欲望と無意識
第6章 芸術とともに

著者等紹介

渡辺洋平[ワタナベヨウヘイ]
1985年宮城県仙台市生まれ。2009年京都大学総合人間学部卒業。2016年京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程修了。博士(人間・環境学)。専門は美学、哲学。早稲田大学、関西大学、学校法人北白川学園非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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またの名

9
記述はシンプルながら細部で踏み込んだ解釈を出してるのが好印象。『意味~』で非人称かつ前個体的な出来事の生じる表面を探求する際にモナド論を持ちだすドゥルーズは、各個体が矛盾なく整合する共可能性を逆転させて反対に共可能性を否定したところから考えれば、個体としてのモナドより先に互いに矛盾し合って共存できない特異的な出来事があるとする。映画論の中でも特に非共可能性が問題の『去年マリエンバードで』を選び出し、プルースト論での視点の主題を拾う本書に見えるライプニッツの線が興味を引く。代表作を押さえた後の整理用に良い。2017/09/05

 

0
あまりにもブリリアントなドゥルーズ入門書であると思う。何故なら、ドゥルーズが苦手な俺でもスラスラ読めるから笑しかし、これほどまで分かり易くドゥルーズの思想を追った本は今まであっただろうかという感じがするぐらい整理されている。たぶん、時系列順に見てゆくというよりは遺作となった『哲学とは何か』から逆行させながら読むことで遥かに見通しが良いものになっているのだと思う。が、とにもかくにもこのような本が出てくれたことに感謝したい。2017/05/15

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