出版社内容情報
あらゆるタイプの映像を論じ、バルトを批判的に乗り越える。
内容説明
家族アルバム、医学写真、フォトジャーナリズム、芸術写真…スデク、カルティエ=ブレッソン、アヴェドン、プロシュ…トラウマや鏡像段階など、精神分析理論を自在に駆使し、あらゆるタイプのイマージュ=映像を論じる。バルトを批判的に乗り越える「行為としての写真」論。
目次
「見る、観察する、考える」
写真のさまざまな想像世界
喪、そして映像のうちに再び見出される対象
眼差しと歪んだ鏡
写真―世界の膜、世界の包皮
記憶―映像の裏切り
著者等紹介
ティスロン,セルジュ[ティスロン,セルジュ][Tisseron,Serge]
1948年生。精神科医、精神分析家。1975年リヨン第1大学医学部で博士号を取得。1984年パリ第10大学で心理学の博士号を取得。現在は、さまざまな機関で臨床に携わりつつ、パリ第7大学等で教鞭も取っている。『精神分析家を訪れるタンタン』(1985)で一躍著名となり、以来、「映像」と「家族の秘密」をテーマとする多くの著書を発表し続けている
青山勝[アオヤママサル]
1967年生。1998年京都大学大学院博士課程(美学美術史学専攻)単位取得退学。パリ第3大学映画学科に留学(1993‐1995)。現在は甲南大学大学院学術フロンティア推進事業博士研究員。映像学
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yo_c1973111
1
写真を撮る〜現像〜プリント・視る一連を‘実践’と捉えて、情動的効果を上げ奉ろうとするが、不確定な前提を用いて言明されるいずれも、故に猜疑心を覚える。絵画にはなく写真のみが(アプリオリに)もつ魔法のような効能を列挙するほど純粋な写真の良さがわかりにくくなるのではないだろうか?現代アートで写真作品をみる機会が少ないのは、内輪のみの賞賛を繰り返すことにも原因がありそうだが。また’イマージュ’を‘映像’と訳すのは違和感がある。‘画像’でダメな理由は?動画を含むから?画像と映像の魅せる効果は異なると思うのだが..2021/10/27
すな
0
精神科医・精神分析家が写真論ゆえに、映像としての写真ではなく実践における精神の動きが主体となって語られる。タイトルの通りバルトの「明るい部屋」への批判が中心でありそちらを読んでいない(あるいは完全に記憶から抜けてる)ためその辺はコメント不可能であるが、特に面白かったのは「写真における失敗」を扱った箇所だった。また好きな写真家であるヨセフ・スデクが論じられてるのも良かった。1996年、<デジタル以前>の世界であるため 本質は変わらねど一部変わっているところもあり、写真の状況が一変したことを改めて感じた。2020/01/05
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