内容説明
ハイデッガーとナチズムの問題を中心に据えて彼の思想のもっている意味を大胆かつ哲学的に論ずる。デリダの注目の書。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
有沢翔治@文芸同人誌配布中
2
本書のテーマは精神〔geist〕です。しかし翻訳(不)可能性の問題について指摘しているように思うんです。デリダは言葉の問題に関してものすごい敏感な人です。例えば『郵便葉書』に描かれているような問題、そしてそこから決定不可能性(これがデリダにとって重要なタームの一つとなるのですが)を導き出しています。https://shoji-arisawa.blog.jp/archives/50807199.html2009/03/17
さえきかずひこ
2
デリダはハイデガーが精神において動物は人間より貧しいと言った事を、人間中心的だと批判しているのだが、これは批判たり得るのだろうかと疑問に感じた。とても読みにくかったが、ハイデガー批判の書のため、何とか読み通すことが出来た。難読書の翻訳の問題についても深く考えさせる示唆に満ちた訳者あとがきもためになった。2016/10/17
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