内容説明
「アサー!」「鼻血ブー」から「村」の世界まで、天才・谷岡ヤスジの傑作ギャグのすべてがここに!いしいひさいち、江口寿史、とり・みき、相原コージ、泉昌之、唐沢俊一・なをき、しりあがり寿etc…第一線のギャグ漫画家が、天才・谷岡ヤスジに捧げた描きおろし作品も収録。
目次
第1部 谷岡ヤスジ傑作選(メッタメタガキ道講座;じゃる気あんのか劇場;仁侠道 ほか)
第2部 谷岡ヤスジ論・エッセイその他(マンガ史に異彩を放つ谷岡ヤスジ(呉智英)
天才対談(いがらしみきお;谷岡ヤスジ)
フシャノスケのバッタバタ谷岡マンガ講座(夏目房之介) ほか)
第3部 谷岡ヤスジ トリビュート作品(相原コージのヤスジが逝く(相原コージ)
困った時のタニオカ頼み(いしいひさいち)
八丈島ぢビール(江口寿史) ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
国士舘大学そっくりおじさん・寺
52
面白かった!。確かに無二のものである。なるほど天才だ。谷岡ヤスジをまとめてきちんと読んだのは初めてだ。私が十代の頃、『アサヒ芸能』のボイン座談会に出ていたりして、過去の人のように思っていたが、現役だったのだなぁ。ルーツとしては昔の大人漫画の絵柄が進んだものだが、奇怪に見えて何とも言えぬ愛嬌がある。エロネタも多いが、女性キャラが可愛らしく肉感的で、読んでいて意外と欲情に値するのが凄い。傑作選に有名人の追悼評論とトリビュート漫画が付いているのだが、呉智英、夏目房之介、南伸坊、いしいひさいちはさすがである。2016/01/24
∃.狂茶党
16
間合いみたいなものが、天性のもので、赤塚不二夫は、セリフがうまいと書いてる。 翻案不能と書いてる人もいたが、このテンポ感は、意外と映像化できるのではないか。 ショートアニメを作ってる人たちに挑戦してほしい。 決して狙って描いてるのではなく、勢いで書き殴ったかのようなものが、強烈な破壊力をもつ。 下ネタも多いが、こんだけ突き抜けてると、男女関係なく笑うのではないか。(谷岡ヤスジ追悼文に女性がいないのが残念。) この恐ろしい作品群は、考えて出てきたのだろうか。 2023/04/11
龍國竣/リュウゴク
3
口の誇張、性器の描写など見る所はたくさんある。相原コージの述べるように小説やアニメでは代替不能な面白さ。それはまた、唐沢なをきの指摘する効果線の不在にも表れる。まず静止画として面白い。さらにそこにプロセスが加わるのだから面白くないわけがない。「鼻血ブー」の元祖である。呉智英によると、一般受けした第一次ブームと、「一般読者とはちがうかなり専門的な審美眼を持つ人たち」に注目された第二次ブームとがあるという。いずれにせよ、傑出した才能の持ち主であったことは疑いない。 2013/08/31
Doughnut
2
ほんとにセリフが上手い。福音館の「おおきなポケット」にも描いてたんだもんね。2015/09/03
ビーフハート
2
天才天才などと軽々しく評したくは無いが、測り知れない影響力と後継不可能性において真の意味で唯一無二。下らなさも突き抜けると哲学になる。なんちって。2013/10/27