内容説明
事件の発端は、アルプスのふもとの市で起こった銀行強盗だった。犯人は女性を人質に取り、通りかかったバスに乗り込んだ。バスは犯人の指示で、中央アルプス山中に向かった。さらに犯人は人質を連れたまま千畳敷カールから駒ヶ岳を目指して登っていく…。
著者等紹介
梓林太郎[アズサリンタロウ]
1933年、長野県に生まれる。1980年、『九月の渓谷で』で、第3回小説宝石エンターテインメント小説大賞を受賞し作家デビュー。以後、山岳ミステリーの第一人者として人気を博している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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おか
31
登山経験豊富な著者ならではの 山岳風景なのだが 山を殺人現場にするストーリーにどうも馴染めない;^_^A冬山の厳しい自然の中で どう人間が自分の心と真摯に向き合い 世俗の汚れを洗い流し 生きていく様の方を求めてしまう。冬山に人間の汚辱は似合わない^_^これは 全く冬山登山経験の無い 私の夢想に過ぎないのかな、、、笑2017/03/14
つちのこ
2
角川文庫版を購入。1998.3.3読了。1998/03/03
Stevie G
1
山岳ミステリーの第一人者とあるだけのことはあって、出てくるルートは全部実際に作者自ら足を運んだように思われ、その意味ではご苦労様と言う感じはします。ただストーリー自体は相当無理やりで、読みようによってはわざと現実感のないような設定にして楽しんでいるかのよう。銀行強盗して女性の人質を取って、警察に追われながら路線バスとロープウェイで逃げ切るとか、銀行の頭取が誘拐されて半年間、雪深い洞窟にかくまわれていたとか、不倫や嫉妬で相手の言い訳も聞かず簡単に殺してしまうとか、ちょっと無茶ですね。2013/03/04